ステージでもお目にかかれない派手なパフォーマンスだ。R＆Bシンガーのクリス・ブラウンが、テレビ局のビルの窓ガラスを叩き割る騒動を起こし話題になっている。新しいアルバム「F.A.M.E.」のリリースでニュース番組に出演したクリスだが、番組ホストの投げた「都合の悪い」質問が、彼の導火線に火をつけた。

クリスの派手な場外パフォーマンスの舞台となったのは、ニューヨークのタイムズスクエアにある米ABCニュースの局ビル。今週の火曜日、同テレビ局が放送するニュース番組「Good Morning America」に出演したクリスは、出演終了後スタジオの更衣室に戻ると、イスを窓ガラスに投げつけ叩き割った。

怒りにかられたクリスは、シャツを引きちぎりながら、大声で叫んでいたという。投げたイスの直撃を受けた窓ガラスは大きく割れ、その破片がビルの側の歩道に飛び散っている様子も写真に捉えられている。更衣室にいた担当メイクも、彼の荒れて手のつけられない様子に警備員を呼ぶ騒ぎとなった。

クリスを激怒させたのは、番組内でホストが質問した内容だった。ホストは、クリスが以前に起こした暴力事件について尋ねたのだ。これに対してクリスは「それは過去のことであって、今日はアルバムについて話に来たんだよ」と、直接的な回答は避けながら、アルバムに話題を引き戻そうとする様子が見られた。

そんなクリスは2009年に、元ガールフレンドのリアーナとの間に暴力事件を起こしている。この時に口論の末、クリスはリアーナの顔面を殴ったことから、執行猶予5年に、地域奉仕活動と接近禁止命令を受けている。番組の最中は、終始穏やかな様子を見せていたクリスではあったが、暴力事件についての質問を受けた彼の腹の中は煮えくり返っていたようだ。

すでに警備員が駆けつけた時には、クリスは局ビルを立ち去っていたという。その後、彼はTwitterで「過去をほじくり返す連中にはウンザリさ！　黙れって言うんだ」と投稿したが、その後、同コメントを削除し新しいアルバムについてファンに呼びかけるコメントを投稿している。尚、幸いなことに、負傷者は出ていない。
（TechinsightJapan編集部 クローン中山）