大震災から一週間が経過した。被災の大きかった宮城県では停電している世帯もまだ多い。宮城県に住む知人からようやくネットがつながったとメールが届いた。被災地で暮らす人が、今『何を望んでいるか』を直接知ることが出来る内容だ。
彼が住む宮城県名取市は「地震被災地の真っただ中」に位置する。現地ではあらゆるエネルギーが不足しており、支援物資も物流が回復していない為に不足しているのは報道されているとおりだ。
そうした被災地から今回の震災で3つの切望があると彼は伝えてきた。
1つは『エネルギーの節約(ガソリン、灯油、水、ガス、電気など)』。「東日本では燃料(ガソリン、灯油等)、食糧をはじめとするあらゆるエネルギーが不足しています。今後西日本や北海道などから支援を頂く可能性が非常に高いので、今のうちに節エネルギーをして頂けると助かります」ということ。
2つ目は『支援物資の準備(可能であれば)』。「エネルギー、食糧などのご支援を頂くにも、物流が整っていないと送るに送れません。物流が整い次第すぐに送れるように、準備だけでもして頂けると大変助かります」とのことである。
そして3つ目は『正確な情報収集と発信』。「TVだけでなく、ツイッターやSNS等でワンテンポ速い収集をし”正確なフィルターを通して”発信して頂けると幸いです」というものだった。
以上が被災地に住む知人からの「3つの切望」である。
今回の震災ではツイッターやFacebook、mixiそしてYouTubeといったネットでの情報伝達が大活躍しているが、残念ながら誤った情報やチェーンメールなどで混乱している現状もある。彼の言う”正確なフィルターを通して”発信することでネットの力が有効に発揮される。
支援物資については、各自治体でとりまとめを行っているのでそちらに預けるという方法もある。『個人で何かしてあげたい』という気持ちもあるだろうが、個々に支援物資を送るとそれだけ交通量が集中することになるのだ。当面は大きなロットで一度に運べる最大量を運送することが望ましいと思われる。
各報道によると、政府や自治体もガソリンや物資の物流整備に向けて具体的に動き出したようなので、可能な方は準備をお願いしたい。
被災地では被災者がお互いに助け合い、苦難を乗り越えようとする状況が伝えられている。被災地の方が早く落ち着けるように全国からの協力を期待する。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)