イタすぎるセレブ達

writer : techinsight

ふざけるな! 巨大地震についての悪質なつぶやきで、アフラック社アヒル声CMの声優が解雇に。

生命保険会社のアフラック(アメリカンファミリー生命)のCMでアヒル声を担当している米コメディ俳優が、東北巨大地震に際して悪質なジョークをつぶやき、同社を解雇された。

「アフラック!」とアヒルが社名を叫ぶユーモラスな生命保険のCMは、日本でもおなじみ。しかし、そのアヒル声の声優を務めているコメディアンのギルバート・ゴットフリード(56)が、全く笑えないジョークを発してしまった。

彼は13日、「日本はとても発展した国だ。ビーチに行かなくても、ビーチが自分からこちらにやってくる。」とツイート。これは東北巨大地震によって太平洋岸に押し寄せた津波を連想させる、非常に悪趣味な冗談といえる。ゴットフリードはこのつぶやきの前24時間以内に、東北巨大地震に関するジョークを12回にわたって連発。そのうちのひとつも、「ちょうどカノジョと別れたところだが、日本人が言うように、すぐに別の女性がボクの周りに“浮かび上がって”くるさ。」という被災地の人が聞いたら大激怒しそうな内容だ。

当然ツイッターでこれらのジョークが「大炎上」したのを受け、アフラック社本社はゴットフリードの解雇を発表。「ギルバートの日本の震災に関するコメントはユーモアに欠け、アフラック社の社員の感情を代弁するものではありません。彼を解雇し、我が社の“アイコン”でもあるアヒル声の声優は、新たに全米規模のオーディションで募集する予定です。」と声明文を出した。

アフラックの事業は75%が日本の顧客に向けたもので、実に日本国民の4人に1人が同社の生命保険の購入者という計算になる。ゴットフリードは、このことについて無知だったに違いない。アフラック社では震災を受け、ダニエル・エイモスCEOが従業員や保険販売員への支援のため、日曜日に日本入りしたばかり。また震災直後の金曜日には、赤十字社に1億円を寄付していた。

ゴットフリードは解雇を受けて15日、2回にわたって「日本の震災の悲劇に際し、私のユーモアで気分を害された方に心からお詫びを申し上げます。」「被災者に無礼を働くつもりはなかった。震災で犠牲となった方々とそのご家族にご配慮を申し上げます。」とお詫びのツイートを書き込んだ。悪質な12のツイートは、削除された。ゴットフリードは、00年から約11年間アヒル声の声優を務めていた。

死者の数は前代未聞、また被災者が未だ避難所で寒さに震える一方、福島原発の事故の行方を世界中が見守っている現在、「ユーモア」と思い込んで悪趣味なジョークをつぶやいたゴットフリードには、「ふざけるな!」と言いたい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)