アースマラソンを走破した間寛平が、テレビ番組の中で最も印象に残った国としてトルクメニスタンをあげた。そこには『走ることを禁止する』エリアがありマラソンを中断しなければならない事態となったのである。
寛平がその時にとった行動を聞いた共演者は、彼のかたくなまでのマラソンへのこだわりに感動した。
2月5日放送の「メレンゲの気持ち」に出演した間寛平がアースマラソンでのエピソードを語った。
彼ら一行が中東のトルクメニスタンに差し掛かった時のことである。
トルクメニスタンは旧ソビエト連邦から1991年に独立した共和国だ。イラン、アフガニスタンの北部に接し、国土の大部分は砂漠で、日中の気温は50度を超えることもある。
灼熱の国としても忘れられないのだが、それにもまして寛平の脳裏に焼きついた出来事があったという。
その辺りはイランからトルクメニスタンに入りまたウズベキスタンに入るという入り組んだエリアがある。そこに約1km程度だけの中立地帯があった。
寛平は「そこは絶対、走らせてくれへん!」とその時の困った様子を再現した。そこは不審者が行き来しないように見張りが機関銃を持って立っている緊迫した状態だったのだ。
そのエリアだけは『徒歩で通ってはいけない』という決まりになっているが、何故か『車ならばOK』なのである。
車に乗れば簡単に済むことなのだが、寛平は『ちょっとでも車に乗ったらアースマラソンがそこで終わる』とこだわった。
彼は軍の上層部にまで掛け合ったがやはり認められなかった。しかし粘った甲斐があり『自転車ならばOK』ということになったのだ。
しかし寛平は『自転車に乗ったらアースマラソンはそこで終わる』とトコトンこだわったのである。
そこで彼が悩んだ末にとった行動は、自転車をまたいで「乗ったフリをしてトコトコ歩いた」というのだ。
自転車に乗れない子どもがよく見せるようなその姿を想像すると滑稽でさえある。だが寛平はその方法で中立地帯を自らの足で抜けることができたのだ。
アースマラソンの基本がランとヨットで行うこととはいえ、あまりに壮大な規模だけに少し車に乗ったことを誰がとがめるだろうか?
間寛平のランナーとしてのそんなこだわりを聞いて、共演していた久本雅美や松浦亜弥らは「まじめ~!」と驚きを超えて呆れていた。
寛平はこれ以外にも機銃を向けられるなどの緊迫した状況に直面している。しかし彼は冷静に『いかにマラソンを継続させるか』を考えて切り抜けてきたのだ。
そのようなエピソードが明かされる度に、アースマラソンが体力だけでなく強靭な精神力が必要だったことを改めて感じる。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)