最新主演作『ブラック・スワン』が大変な評判を得ており、「アカデミー賞」でも主演女優賞を一番に狙っている女優ナタリー・ポートマン(29)。同作品で振付けを担当した婚約者のバレエダンサー、ベンジャミン・ミルピエ氏から贈られた婚約指輪を、16日の「第68回ゴールデングローブ賞」にて嬉しそうに披露したが…。
ポートマンの左手薬指に輝く指輪、その中央の大きなダイヤモンドはアンティークもので、その周囲を小さなダイヤが取り囲んでいる。お値段は35000ドル、日本円にすれば290万円とセレブ女優にしてはなかなか質素と言えよう。
この指輪を製作したのは、ミルピエ氏とは友人だという、元はバレエダンサーで現在はジュエリーデザイナーのジェイミー・ウルフさん。 ミルピエ氏は大変なエコ派のため、このダイヤモンドの土台にはリサイクルのプラチナを使用したというが、 “お値段ではない深い思いやりが込められています” として、この度『InStyle』誌の取材に応じた。
ポートマンはエルサレムで生まれ、ニューヨークのユダヤ人学校に入学。ハーバード大学では心理学を専攻し、女優でありながら人種、宗教、民族間の紛争やテロ行為をメディアの前で強く批判し、壇上に立って堂々抗議をする平和主義者である。そんなポートマンのために、ミルピエ氏はまず石の産地にこだわった。
レオナルド・ディカプリオ主演のヒット作『ブラッド・ダイヤモンド(Blood Diamond)』でも話題になった、 “紛争ダイヤモンド”。これを避けるようにとの要望があったそうだ。アフリカの内戦地域では、競い合って採掘されたダイヤモンドもその取引には度々流血が伴い、高値で貴重な資源がかえって現地の人々を苦しめるという矛盾した状況が続いているためだ。
ポートマンはその指輪を本当に誇らしく受け取ったという。婚約指輪は、大きくて高価なら喜ぶに違いないなどと考えられがちだが、このような思慮深い一品というのも、実は相手の心に強く迫るものなのであろう。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)