これまでの勇気溢れる人道的活動の数々が認められ、2008年1月に国連平和大使に任命され、昨年のエミー賞では “ボブ・ホープ・ヒューマニタリアン賞” に輝いた俳優のジョージ・クルーニー(49)。彼が北アフリカのスーダン共和国に滞在中、マラリアに感染してしまったことを米CNNが伝えた。
CNNでは、優秀なジャーナリストのピアース・モーガン氏をホストに迎え、新しい対談番組『ピアース・モーガン・トゥナイト』が始まったばかりだ。ゲストは連日超有名人ばかりだが、クルーニー編が間もなく予定されていたところで、突然彼のマラリア感染の連絡がモーガンに入ったという。
クルーニーによる人道支援活動と言えば、記憶に新しいのがハリケーン・カトリーナ、ハイチ大地震などであろうか。だが彼は国外の紛争地域にも目を向けており、ジャーナリストの父ニック・クルーニー氏とともに強く憂いて来たのが、2003年に勃発したスーダンの「ダルフール紛争」であった。
クルーニー親子は、アラブ人とそれ以外の民族との間で残虐行為、惨殺が繰り広げられている現地を2006年に訪問し、その実態を世界の人々に知らせるとともに、ノーベル平和賞受賞作家エリー・ウィーゼル氏らと組み、国連安全保障理事会に平和維持軍の派遣を呼び掛けた。
また近年スーダンでは、アビエイ境界線をめぐる南北間の争いも激化しており、いまだ地下には石油資源が豊富に眠っていることから、その権利をめぐり新しい紛争が起きる可能性も指摘されている。
そのような中で、昨年12月から再び現地入りしていたクルーニー。マラリア感染は2度目だというが、体調はひどく悪く治療が続けられているという。どうか早く回復されますように。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)