実力派歌手で人気タレントでもある、やしきたかじんは関西を中心に活動しており関東圏へ出てくることはまずない。そんな彼にテレビ番組の公開記者会見で「東京に進出しないのはなぜか?」という質問が飛び出したのだ。
11月23日放送の『増刊!たかじんのそこまで言って委員会』ではやしきたかじんの7年ぶりの新曲CD『その時の空』の発売に伴いその収録風景を紹介した。またスタジオ観覧席には一般客ではなく記者陣を招待して公開収録を行った。
およそ30名の記者が挙手して、たかじんへ質問を投げかけるという流れで記者会見が行われたのである。
新曲『その時の空』は大阪を盛り上げるために発足された民間団体『OSAKAあかるクラブ』のテーマ曲なのだ。たかじんは同クラブのキャプテンでもある。
『その時の空』はあの小室哲哉が作曲しており、秋元康が作詞をしたことからさらに話題となっているのだ。
質疑応答が続く中、ある記者が「たかじんさんが東京進出しないのはNHKがあるからですか?」という質問を投げかけた。たかじんはそれに対して微笑みを浮かべると「東京へは若い頃に行ったことがある」と話し出した。
彼は30歳~33歳ごろまで東京で活動していた時期がある。だがその時に「東京は自分がいるところではないと感じた」と言うのだ。
たかじんは「東京では組織に属さなければやって行けない。ひとりだけ突き抜けると異端児となる」という風にその理由を例えた。
それに対して『大阪は組織に入ろうとしても認められないと“おまえいらんわ”と弾き出される』として「二つは真逆なんですよ」と言った。
そして「東京はいわば利権の街やからね」とも評していた。
また「今回の『その時の空』は何枚売れると思うか?」の質問に、たかじんは「何枚売れるとかじゃなくてずっと歌ってもらえる歌」と答えた。
彼は自身のヒット曲で今回もカップリングされている『やっぱ好きやねん』が25年経つ今もカラオケで愛されていることを引き合いに出すと「そんな風にずっと歌われる方が歌手としては嬉しい」と話した。
紅白で紅組の和田アキ子に対抗できるのは「やしきたかじんではないか?」という世間の声も聞かれるが、関東圏の業界に対して彼が前述のような考えを持つ限り、その実現は難しそうである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)