writer : techinsight

“ちょい足し”元祖と言えば「ハイサワー」。タモリ倶楽部でも紹介の“試し割り”、アナタだったら何を割る?

昨今、「ちょい足し」がブームだ。お茶漬けにドレッシング、お餅にタルタルソースなど食べ慣れた食品に一品加えるだけで、手軽にバリエーションを広げることができるのが魅力だ。だが、忘れてはいないだろうか。その「ちょい足し」の元祖とも言えるのが、アルコール類だ。昨年、人気深夜番組「タモリ倶楽部」では、ハイサワーの「試し割り」という企画が放送され、出演者から様々な飲み方が提案された。さて、アナタだったら何を割る?

このハイサワーの「試し割り」だが、同番組で評価が高かったのは「泡盛のハイサワーレモン割り」という意外な組み合わせであった。また、「ウイスキーのハイサワーうめ割り」という、なかなか思いつかない組み合わせもタモリさんが絶賛したそうだ。

その後、ハイサワーを製造する博水社では、その“泡盛のハイサワーレモン割り”を「島ハイサワー」と命名。本当に沖縄で流通・販売するようになったという。

現在、全国どこの居酒屋に行っても「○○ハイ」という名称のサワードリンクが販売されているが、その語源はもちろん「ハイサワー」。だが、ハイサワーそのものの語源をご存じだろうか。

ハイサワーを製造・販売する博水社は1928年創業(前身は田中武雄商店)。当初はジュースや甘酒、ラムネなどを販売していたが、戦後コカ・コーラの原料輸入自由化により大打撃。危機を救ったのが、「日本独自のカクテルを作ろう」という発想から生まれたハイサワーであった。

その語源は、意外な所にあった。中目黒の居酒屋「ばん」では、レモンを搾った焼酎のソーダ割りを「生レモンサワー」と名付けていた。博水社の当時の社長は、その名前をヒントに「我輩が作ったサワーだから、『輩サワー』だぁ!!」と、商品名を決めたのだという。

以来、多くの人に愛されているハイサワーだが、その歴史を支えているのは、意外にも女性だ。1970年代、前出の「輩サワー」を考案中、社長が妻に試飲させたところ、「美味しいけどもうひと工夫必要では」と提案。さらに、隠し味として「白ワインを加えたらどうか」と具体的なアドバイスまで行い、その結果、万人に愛されるハイサワーが誕生したのだという。以来博水社では新商品を開発する際、先代の社長夫人に最後の味見をしてもらうのがセオリーになったのだとか。

そんなハイサワーが、年明けから新たな仕掛けを行う。それは、カレンダー形式で365通りのハイサワーの割り方を紹介する「ハイサワー365日カレンダー」だ。「ちょい足し」や「ハイボール」が流行し、家庭で手軽にひと工夫する料理や飲み物が流行る昨今。実際、博水社のハイサワーも、家庭用シェアが7割を占めているそうだ。

そこでハイサワーでは、春夏秋冬の季節はもちろん、「○○の日」など記念日に合わせたレシピ、さらには休肝日用のノンアルコール・レシピまで、毎日楽しめる365通りの飲み方をホームページ上で公開。そのレシピは全社員が一丸となって開発を進めるほか、一般からの募集も行う。ワインや日本酒、梅酒、コーヒーリキュールなど様々なドリンクを使ったレシピに加え、休肝日でも飲酒感覚で楽しめるレシピ、さらにはハイサワーを使ったゼリーなどデザート系のレシピまで、多数載せていくという。

募集は今月1日から来年1月31日まで、ハイサワーの特設ページTwitter(公式アカウント HiSour8138)上などで行い、秀逸なレシピの提案者には「全自動掃除機ルンバ」や「ティファールの電気ケトル」など豪華賞品が贈呈される。優秀作品は「味」「見た目」「アイデアの斬新さ」などの基準で決まる。意外で美味しい組み合わせを知っているというそこのアナタ! ハイサワーの特設ページ(http://www.hakusui-sha.co.jp/recipe/recipe.html)から応募してみてはいかが?
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)