アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】1週間で火災400件。恐怖の火災シーズンがスタートした町。(南ア)

乾燥による火災に加えて強い海風が吹くケープタウン。今年も火災の頻発する季節がやって来た。先週は火災が1週間で400件も発生している。

火事は12月13日の朝にリサイクル加工を行っている場所から発生、火は瞬く間に燃え広がり有名なヨット製造所まで焼け落ちた。ヨット製造所の所有者は「工場内には1年以上もかけて製造しているヨットが多く置かれていたが、すべてが灰になっていた。カタマラン(船体部分が2艘でその上に甲板がある南国特有のヨット)は4分の3も完成していたのに・・・」とショックを隠せないでいる。また、ヨット製造所の横にある製鉄業の工場内には女性とその娘がいたが、命からがら逃げ出した。

火災発生から数時間経った午前9時には消防隊が鎮火したが、製造所内部は焼け落ちた屋根や無残に焼け焦げた機械があるばかりだった。出火原因は調査中だ。

現在、ケープタウンの消防隊は激務をこなしている。1週間で発生した火災は400件にものぼり、1人が死亡、数百人が家を失っている。火災救急隊によると、消防隊は1日平均45件の野生公園火災に駆り出されている。ちなみに先週の月曜日12月6日は73件、火曜日は81件、土曜日は63件、日曜日には47件の火災報告があった。

土曜日の午後10時にはフィリッピというタウンシップで火災が発生、50軒以上のトタンでできた家が破壊され、100人以上が路頭に迷うこととなった。この火災で亡くなったエルトン・オリファントさん(40)はパートナーの女性と寝ていた。煙のにおいに気づいた女性が窓を開けようとしたがすでに煙が充満しており、しかもオリファントさんは熟睡していたため女性は彼を置いて逃げるしかなかったそうだ。翌日曜日、警察がオリファントさんの寝室を調べたところ、歯が数本と骨のかけらが金属製のベッドマットフレームの上に残っていた。専門家ですらこれらが人間のものであると判別できないほど燃えていたそうだ。

通りでは毎日のように消防車が走っており、テーブルマウンテンなど自然公園ともなるとヘリコプターが鎮火に駆り出されることもしばしば。人為的な火災だけは起こらないでもらいたい。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)