楽器演奏者の練習または本番において、常に頭を悩ませるのが楽譜の譜めくりである。通常は、楽譜の読める人(自分の教え子など)に行わせることになるので、負担も大きい。
しかし、今般、プラスアドから提供される電子楽譜プラットフォーム「piaScore」ならば、iPadによる楽譜表示とiPhone連携による遠隔譜めくりが可能となる。
「piaScore」は、「世界中の楽譜をいつでも手元に」をコンセプトとした、電子楽譜プラットフォームである。快適な楽譜の閲覧や演奏方法の共有、日々の練習の管理などの実現を目指している。
「piaScore HD」は、電子楽譜を閲覧したり、練習やレッスンの際に必要な書き込みが可能なiPad専用のアプリケーションである。
書き込みをtwitterに投稿することができるので、気になる演奏方法や練習方法など楽譜を通じた新しいコミュニケーションが可能になる。
そして、iPhoneアプリケーション「piaScoreAir」との連携により、piaScore上の楽譜を遠隔より譜めくりすることができる。
さらには、iPhone上部の近接センサーを用いた譜めくり機能により、画面にタッチすることなく簡単に譜めくりをすることが可能である。
また、電子楽譜をまるで紙のように表示する「リアリスティック表示モード」を備えており、デジタルならではの見た目の違和感の軽減を実現している。
同社では、今後は、自動譜めくり機能や録音機能など練習に欠かせない機能の開発、更には楽譜出版社や音楽教育機関との協業を進め、新しい音楽のコミュニケーションの形を提案していくとしている。
フットコントローラのようなデバイスとの連携を図れば、ピアニストのように常に両手がふさがっている演奏者でもフット操作だけで譜めくりが可能になると思われ、また練習番号との同期機能があれば、ただちに目的の楽譜個所に移動することもできるだろう。
同社の今後の開発改良に期待が持たれるところである。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)