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音が見える 皮膚で感じる!テクノロジーを使った“メディアアート”を表現する鈴木太朗の新作「音のなかへ」銀座三越に登場

「音楽が終わると音は空中に消え去り、二度と捉えることはできない」という有名な言葉がある。また、風は思いのままに吹き、決して目には見えないが木々のざわめきや皮膚感覚で風を実感することができる。
アートが人間の感覚に依存する以上、何らかのシステムを使えば、音を物質化したり、視覚を音にすることができるかもしれない。
そうした試みを行っているアーティスト集団が、「アトリエオモヤ」である。

東京都葛飾区にある廃業した銭湯の母屋をアトリエにし、これまでに数多くのすばらしいアート作品を生み出してきたアーティスト集団「アトリエオモヤ」。

横浜赤レンガ倉庫アートリンクの光るスケートシューズ、NHKデジタルスタジアムのセットデザイン、人気テレビ番組「知っとこ!」(MBS)のスタジオでも再現された色とりどりのビー玉がおりなす「光であそぶ」など、アトリエオモヤの作品はいつも鑑賞者を驚きと笑顔に導く。

そのアトリエオモヤの代表を務める鈴木太朗の新作「音のなかへ」が、2010年12月8日(水)より、銀座三越9階テラスコートに登場する。

鈴木太朗は、東京藝術大学大学院博士後期課程を修了し、2003年のNHKデジスタアウォードでグランプリを受賞した「青の軌跡」など、秀逸な作品を数多く発表してきた。

「風」や「光」などの自然現象を、コンピューターを駆使して表現する作品は、自然現象の中の美を再認識させるとして、多くのファンを獲得している。

「音のなかへ」は、鑑賞者が作品の前に立つと、その足元から会場全体に美しい音の波紋が広がり、あたかも目の前に風の吹く草原が広がっているような感覚におそわれる。

会期は、2010年12月8日(水)~13日(月)の6日間。会場は銀座三越9階テラスコートとなる。
アーティストトークを、12月12日(日)午後2時・午後4時の2回開催される。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)