12月28日に放送された「笑っていいとも!」で電光掲示板の数字がアンケート前に表示される事態が起きた。
「笑っていいとも!」の人気コーナー「お笑いニートを救え!ギャグマーケット」での出来事だ。
同コーナーでは本来芸人がネタを披露してそれに対してレギュラー陣がバイヤーとなり『買う』か『買わない』かを判定するという設定だ。
しかし今年最後の回はその判定を観客100人がボタンを押して判定する形が取られた。
登場した芸人は「スリムクラブ」、「プチマツコ・デラックス(北条ふとし)」、「アナログタロウ」、「もっぷん」の4組である。
12月26日開催されたM-1で2位となったスリムクラブは、さすがに評価も高く観客の入れた得票数は電光掲示板に『91』と表示された。
2番手に登場するプチマツコ・デラックスのネタを見せる北条ふとしを進行役の大竹一樹が紹介している時だ。彼の横に映った電光掲示板の数字は『84』となっていた。その後いったん電光掲示板の数字は消えて、一瞬『91』に戻りすぐに消えて黒くなった。
番組はスムーズに進行して大竹の紹介で登場した北条ふとしがネタを披露した。彼のネタに客が入れた得点が電光掲示板に『84』と表示されたのだ。
さらに番組は進行して3番手のアナログタロウは『88』、最後に登場したヤマトの木村拓哉のネタを見せて話題となっている「もっぷん」は『92』で優勝したのだ。
もっぷんのネタは毎回「木村拓哉が言うであろうセリフ」を叫ぶというもので、レギュラー陣からは散々けなされるが観客のウケは良い。そのため、今回もダダすべりだったが観客の得点も高かったと思われた。
今回の優勝者は翌日の特番「笑っていいとも!年忘れ特大号!」への出演権を獲得するということになっていたので、もっぷんはその権利を得たのである。
この時点では特に気にもならなかったのだが、私は翌日その特番を見て気になったのである。
特番では目玉でもある「ものまね歌合戦」のオープニングアクトとしてもっぷんが登場した。彼は「ものまね歌合戦で木村拓哉が言うであろう開会の言葉」というネタで「ものまね歌合戦まで3、2、1。せーの。波動砲発射!」と叫んで盛り上げた。
そこで前日の電光掲示板のことが私の頭をよぎったのだ。『番組の進行としてはスリムクラブよりもっぷんの方が適役だったんだ』と考えると北条ふとしの得点『84』がネタを披露する前に点灯したことが偶然とは思えなくなったのだ。
あくまで推理として芸人の得点は事前に決められており、あたかも観客がボタンを押したかのように見せて電光掲示板に表示していたと考えられないか。するとスリムクラブが高得点をとりながらも、人気のあるもっぷんが1点差で優勝するというドラマティックな展開も作られていたということになる。
もし『84』という数字が誤って表示されたとしても、それが次の北条ふとしの得点と同じである可能性は極めて低い。今回の得点が仕組まれた「ヤラセ」であると考えた方が自然ではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)