この夏、戦場カメラマン渡部陽一氏がバラエティ番組を賑わせている。彼の戦場での凄まじい体験談とその語り口調のギャップが大うけなのだ。そんな渡部氏に女優のとよた真帆が誰もが口に出来なかったことを質問して周囲を慌てさせた。
渡部陽一氏は戦場カメラマンであることから海外で訪れるのは多くが紛争地域である。ある時はゲリラに拉致されかけて元大統領のサダム・フセインの護衛をしていたというガードマンに助けられたこともある。
また、借りていた部屋から友人のところへ食事に行った直後に自分の部屋がミサイル攻撃で粉々になったこともある。アフリカではジャングルを進んでいる時にマラリアにかかり医者もいない病院でファンタオレンジで栄養補給して命を取り留めた。
そんな映画になりそうな危険な経験をしていながらテレビに映る彼はじつに柔和な顔をしており、なによりゆっくりと語りかける話し方が人気なのだ。
この夏、渡部陽一氏は日本で戦場地域の実態を知らせる活動としてバラエティ番組を中心に毎日のようにテレビに出演している。
8月30日にテレビ「ごきげんよう」に出演した渡部氏は最近産まれた子どもが自分のような話し方にならないかが不安だと話した。
彼は子どもをあやす時も抱っこしながら「よ~~~し。よ~~~し」とゆっくりと言葉をかけるというのだ。
司会の小堺一機は渡部氏の喋り方に興味を持ち、両親もそのような話し方なのかを尋ねた。渡部氏によると両親とも普通に話すそうだが彼だけがなぜか子どもの頃からゆっくりと話していたというのだ。
「小学校では友達から指摘されました」と周囲からも話し方に違和感を覚えられていたという。
この日共演していた1人が女優のとよた真帆だった。彼女は渡部氏と初対面らしく真顔で「戦場でもそのテンションで大丈夫?」と心配していた。
この疑問は誰もが持ちながらなかなか聞けない内容だったのだ。彼は今はおっとりしているがイザ戦場となると気合が入るのではと考えたくなるものだ。
渡部氏は、それに対してゆっくりと「このテンションで飛び込みます…が…大丈夫です…」と答えた。
この後、渡部氏はエピソードとして世界各国のジャーナリストが揃った戦場で交流している時にビールの飲み比べをした話をした。
アジア代表として参加した渡部氏は体調も万全でビールを飲みすすめていると、ある国の者が8本目で吐いて最初にダウンした。
「それが私だったんですね」というのが彼流のこのエピソードのオチなのだ。
これを聞いて大笑いしたのがとよた真帆だったのだが、彼女はまたしても真顔で確認したのである。
「あの、『戦場カメラマン』っていう芸人さんじゃないですよね?」と渡部氏が新しい芸人ではないかと言い出したのだ。彼女としては素直な気持ちを伝えたのだが、戦場を命がけで取材する彼に対して「芸人さんですか」はやはりまずい。慌てたのが司会の小堺であたふたとしながら、『芸人ではない』ということをとよた真帆に伝えていた。
そしてこの時共演していたもう1人が芸人のカンニング竹山だった。彼は渡部氏に対して「芸人より面白いですから。この人のおかげで何人芸人が出番とられているか…」とつい本音を吐いてしまったのだ。
視聴者としては楽しいことに変わりはないのだが、芸人にとっては渡部陽一氏はかなり脅威のようである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)