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従来の音声聞き取りではできなかった全通話評価が行える「SAスピーチ・アナリティクス」発売

企業のコンタクトセンターにおける顧客との通話記録は、コンタクトセンターそのものの品質向上のみならず、事業戦略・経営戦略の面からも顧客のナマの声という意味で、極めて貴重な情報である。

これを活かすには、音声として膨大に記録されるこれらの情報を、速やかにテキスト化して、閲覧できる情報としてまとめあげることが必要である。

今般、スターシステムズ株式会社は、顧客との通話を高性能に分析し、「見える化」する、米国ベリント社製音声分析アプリケーション「SAスピーチ・アナリティクス」の販売を開始した。

SAスピーチ・アナリティクスは、コンタクトセンターでの顧客応対の会話を分析し、コスト削減や企業戦略の方向性決定に必要な情報を収集するツールである。

さまざまな音声録音装置に接続できるので、既存のシステムに簡単に音声分析機能を追加できる。また、過去の録音資産を分析して再評価することも可能である。

会話に隠された重要な情報を浮き彫りに「なぜ電話してくるのか」「なぜ不満に思っているのか」「なぜ成約できないのか」など、SAスピーチ・アナリティクスは、通話の内容全体を分析して、通話の重要なポイントがどこにあるのか明らかにする。

単に通話内容からキーワードを抽出するだけでなく、「怒り」、「発言衝突」、「無音」、「保留回数」、「転送回数」など、通話をテキスト化しただけではわからない情報も分析する。

数百万件にも及ぶ顧客応対から価値ある情報を抽出することで、コンタクトセンターを企業のインテリジェンスセンターへと変貌させることができる。

SAスピーチ・アナリティクスでは、クレームの理由を分析して的確な対応を行うことで、コストを削減、製品とサービスの品質向上、顧客満足度の向上を行い、迅速かつ的確に市場ニーズを把握して、競合他社に対する競争力を向上、成約率と売上の向上を図るとともに、顧客離れの阻止を行う。

また、NGワードの抽出と状況分析によるコンプライアンスの強化を図ることもできる。

コンタクトセンターの品質改善の理想を言えば、クレームの量が減少し、質問や意見など戦略上価値ある情報が多く寄せられるようになることである。

メール、FAXそして音声などさまざまのデバイスを通して寄せられる顧客からの声を的確に分析して、市場競争力を高めていくことが求められよう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)