ネット通販の普及と郊外型スーパーの進出により、医療問題などを除けば地方都市暮らしはもはやそれほど不便なものではなくなりつつある。
遊びたい世代にとって都会は楽しいだろうが、第一線を退いて野菜作りなどを楽しみながらゆったり暮らしたい人にとって、田舎の空き家はリーズナブルかつ魅力的である。
そんな情報を集めた日本で初めてのサイト「全国空き家バンクナビ」がオープンした。
これまで自治体が独自に情報収集していた地域における空き家不動産情報は、“知る人ぞ知る”情報で、田舎暮らしを希望する人がタイムリーに情報を得る手段はあまりなかったのが現状である。
しかし、移住・交流推進機構(JOIN)は、昨今の田舎暮らし志向の高まりに応え、全国の自治体の移住・交流施策の1つである空き家紹介事業を支援するため、「全国空き家バンクナビ」を運営することとなった。
昨年、JOINが(財)地域活性化センターと行った全国47都道府県および1727市町村に対する空き家バンクに関する調査結果によれば、何らかの形で「空き家バンク」を運営している自治体は253あった。
「全国空き家バンクナビ」には126自治体の情報が掲載されているので、今後も情報量と掲載自治体数は増えていく予定だ。
官民連携して移住・交流を支援するJOINは、自治体等が発信する情報を一元的に閲覧可能なポータルサイトを提供することで、より一層田舎暮らしを希望する人々のニーズに応え、地域に眠る資産(=空き家)の有効活用を図り地域活性化に資することを目指すとしている。
中でも、最近は古民家をカフェなどに改装して自家製野菜を使ったフードを提供するのも静かなブームを呼んでいる。そんなスローライフを目指したい人が有効に活用できるサイトである。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)