文書電子化の推進という課題に取り組むときに、一番問題になるのが、人的リソースが回らないことと、紙文書しか元データが無いときには完全な電子化が不可能であることだ。
しかし今般、大塚商会とサイオステクノロジーはネットワークに接続した複合機を利用してスキャニング/OCR化を行うソリューションの提供を開始した。
サイオステクノロジーが開発した「Quickスキャン V2」ソフトを複合機に搭載し、大塚商会が導入支援、保守サービスを行う。
なお、本ソリューションはリコー製複合機に対応する。
「Quickスキャン V2」は、複合機のスキャナー機能で紙文書をPDFや画像(TIFF形式やJPEG形式)などの電子文書へ簡単に変換する。
電子文書はテキスト付きファイル形式でデータ保存することにより、文書内の語句での検索(全文検索)が可能で、文書管理システムとの連携も容易である。
また、高圧縮ドキュメントへの変換機能により、非圧縮時と比較すると、約1/3のファイルサイズとなり、データの保存領域を有効利用することが可能となる。
さらにオプションとして、読み取った文書を編集可能なファイル(Word、 Excel、PowerPoint)へ変換する機能も用意されている。
電子化された文書をデータとして「保存」「管理」「再利用」することができるため、大幅な業務効率向上を図ることができる。
複合機をより効果的に活用できるように導入支援サービスも用意されている。
大塚商会が、企業における電子化の目的と現状業務を把握し、その環境や業務・運用方法に合わせたシステムの導入や運用について指導を行う。これらにより、個々の企業の業務形態に即した運用が可能となり、オフィスのデジタル化推進と業務効率の向上を図ることができる。
ライセンス体系は次のとおりとなっている。
Quickスキャン V2 70,000円(税別)
OCR追加サーバライセンス(オプション) 128,000円(税別)
OCR追加クライントライセンス(オプション) 30,000円(税別)
導入支援サービス 50,000円~(税別)
たよれーる保守 複合機1台につき 9,600円/年間(税別)
なお、別途複合機のリース契約が必要になる。
文書の電子化を行う場合には、併せて体制作りも重要だ。総務部門、IT部門、各事業部門がそれぞれ担当する業務内容を取り決め、緊密な連携の下で行っていくことが必要である。部門間の仕事押し付け合いになるようでは作業は進まない。文書の電子化は全社的に取り組むべき課題である。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)