キングオブコメディが初優勝した「キングオブコント2010」だが、参加しなかった芸人たちも仕事が終わって録画したものをチェックしたようだ。昨年出場したサンドウィッチマンの伊達みきおもその熱戦を見て興奮していた。
年間のお笑いコンテストではM-1グランプリが最も知られておりレベルも高いといえる。それに続きR-1やキングオブコント、最近では携帯版でS-1が出てきた。今年で3回目となるキングオブコント2010が9月23日に開催されたが、年々レベルが上がってきていることに驚かされる。
M-1に近づくという方向性では無く、キングオブコントとしての面白さを確立してきたのだ。まず司会のダウンタウンと最終戦に勝ち進めなかったセミファイナリストの芸人100人による審査が会場の雰囲気を独特なモノにしている。M-1がお笑いコンテストを真剣で緊迫感のある方向に持っていったのとは明らかに異なるのである。そして暫定王者になれなかった者達が待機する控え室では、皆でひとつの机を囲みオロナミンCを飲んで談笑していて、明らかにM-1とは違い、軽い雰囲気をつくることにこだわっているのだ。
全体の雰囲気を和んだものにしながらも演じられたコントの内容はレベルが高かった。従来大会レベルの出来だったエレキコミックが得点が低くて目立ってしまったほどに他では高得点が続いたのである。
昨年キングオブコント2009にファイナリストとして出場したサンドウィッチマンの伊達みきおもブログでそのレベルの高さについて記している。
放送中には仕事が入っていた伊達は録画していたのだが、自分で見るまでは他からのキングオブコントに関する情報は一切遮断していた。
彼だけではなく、ちょうど一緒に仕事をしていたお笑いコンビ・さまぁ~ずの2人も、あえて速報には耳を傾けずに自宅で見るのを楽しみにしていた。芸人の多くが注目していたのである。
キングオブコントを見終えた伊達は「去年に比べると、全体的に点数が高くてビックリしました。みんな面白かった」と感想を述べるとキングオブコメディの優勝を称えていた。
彼らとは共に同時期を戦ってきた間柄なので「素直に嬉しい」と心から祝福していたのだ。
今回のキングオブコントでの各組の得点は次のようになった。
キングオブコメディ:(1回目)908、(2回目)928。ピース:(1回目)827、(2回目)942。TKO:(1回目)820、(2回目)916。ジャルジャル:(1回目)829、(2回目)898。ラバーガール:(1回目)864、(2回目)830。しずる:(1回目)898、(2回目)772。ロッチ:(1回目)826、(2回目)781。エレキコミック:(1回目)727、(2回目)720。
なんと3位のTKOまでは1度は900点以上を取っているのである。ピースは2回目に942点を叩き出したが、キングオブコメディが2回とも900点以上を出して引き離した。
これには伊達もショックを受けたらしい。見ているうちに自分も出たくなり「また強いネタ作って挑戦したる!」と興奮していた。
来年のキングオブコントには彼のように発奮した者が挑戦してくるに違いない。ますます目が離せなくなりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)