たとえ不本意な芸名でも首を縦に振らざるを得ない…所属事務所の命令はゼッタイ?レオナルド・ディカプリオという名の響きは、今のハリウッドにおいて独特の印象を誇っているが、本人はここに来て改めて、「子役デビュー時に事務所に勧められた、ごくフツーの芸名に変えなくて良かった」と語った。
現在、渡辺謙も共演の最新SFアクション・ドラマ『インセプション』が世界各地で順次公開(日本を含む)となっており、そのプロモーションで大変忙しい俳優のレオナルド・ディカプリオ(35)。
そんな彼はこの度、男性向け総合情報誌『ShortList』とのインタビューで、「10歳を過ぎると、僕は真剣に俳優になりたいと思うようになった。11歳でデビューを目指したんだけれど、所属エージェントからは芸名を変えるようにと、しばらくせっつかれていたんだ」と、その頃を思い出しながら語った。
彼の本名はレオナルド・ウィルヘルム・ディカプリオ(Leonardo Wilhelm DiCaprio)。イタリアとドイツの流れを汲んだ彼の名の響きは、祖先のルーツを感じる誇りとインパクトに満ちている。
だがエージェントは、“少数派な印象だから、もっと広く親しまれている覚えやすい名にしなければ” と説得。レオ少年は、“レニー・ウィリアムズ” という芸名を承諾するよう追い詰められた。
「さっぱり仕事は入ってこなくて、改名した方がいいのか悶々しながら過ごしたよ。でも2年後の13歳の時、僕はキッパリと “レオナルド・ディカプリオのままで行く” って主張し、エージェントにもそれを認めてもらったんだ。」
するとほどなくTVコマーシャル出演の話が入り、続いてはTVドラマにも出演。そしてジョニー・デップと共演した名作、『ギルバート・グレイプ』でのあの心を打つ演技を経て、ハリウッドでの活躍が始まった。
この芸名に関する告白は初めてのものではないが、ハリウッド俳優としてビッグになればなるほど、自分の名前に強い誇りを感じ、改名せずに本当に良かったと感じるのだそうだ。
日本でも、演歌歌手の五木ひろし(本名:松山数夫)さんなどは、松山まさる、一条英一、三谷謙と幾度も芸名を変えて来た。運勢判断やら尊敬する人の助言やらを仰ぎながらも、紆余曲折が続いた。たかが名前、されど名前、である。
だがディカプリオにしても五木ひろしにしても、最終的には彼らの努力と熱意、これらが名の響きや運より優って大きな実を結んだはず。ディカプリオが “レニー・ウィリアムズ” であっても、きっと今の成功はあったと私は思うが、いかがであろうか。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)