とにかく世間は移ろいやすいもの。かつて「右から左へ受け流すの歌」で一世を風靡したムーディ勝山が2日放送の「恋するTV すごキュン」で苦しい胸の内を語った。ブームが終わり仕事もない勝山を支えたものは何だったのか? 感動のエピソードが明かされた。
仕事が激減し、一発屋と呼ばれるまでに至ったムーディ勝山を支えたのは、同棲中の大切なパートナーである夏子さんだ。ふたりの出会いはアルバイト先の牛丼屋だった。告白を決意した勝山は琵琶湖まで自転車をこいで行き、スピッツの『チェリー』を弾き語りして想いを打ち明けた。夏子さんは、それから現在まで勝山を献身的に支えてきた。その絆は勝山が「彼女に捨てられたら死にます」と宣言するほど強いものだ。
勝山は番組のなかでブームが去り、仕事がなかったときのエピソードを語った。夏子さんに仕事がないことをどうしても伝えられないでいた勝山は、あるテレビ番組で“仕事があるふりをして朝早く起こしてもらい、日中は公園で時間を潰す”という、まるでリストラされたサラリーマンのような生活を送っていたと告白した。オンエアによってその事実を知ってしまった夏子さんは、帰宅した勝山を得意な料理と手紙で出迎えたという。手紙には、勝山の苦しみに気がつかず、無意識に傷つけてしまっていたかもしれないことへの謝罪が込められていた。思いやりあふれる言葉に、勝山は涙が止まらなかったそうだ。
また、喧嘩をしたときに書いた勝山から夏子さんへの手紙も番組のなかで公開された。手紙にはお金がないときに2時間かけてご飯を作りにきてくれたり、東京へ出るときもついて来てくれたことへの感謝が綴られていた。「仕事がないときも笑顔に救われた」と手紙を読みながら涙で言葉に詰まり、思わずカメラから顔を背ける場面もみられた。
この不況の世の中、パートナーが仕事を失ったと聞けば悪気はなくても相手を責めてしまいがちだが、そこを抑えて勝山を思いやった夏子さんの優しさには胸打たれるものがある。「エンタの神様」の終了に象徴されるように、お笑いブームも過去のものとなってしまった。大量に輩出された芸人たちは、現在どうしているのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 KAZUKI)