お笑いコンビ矢野・兵動の兵動大樹は人気番組「人志松本のすべらない話」の準レギュラーである。そのトークの面白さは最多MVPを獲得しているほどで最近ではほとんどの回に出演している。しかし、兵動が凄いのはお笑いだけではない。彼の武器は怖い話にもあるのだ。
お笑いも、怪談もいかに相手にイメージさせるかという点では同じなのだろう。“すべらない話”で腹を抱えるほど面白いエピソードを聞かせる兵動大樹が怪談が得意なのもうなずける。
怪談と言っても、創作ではない。実体験なのである。今年3月に放送された「やりすぎコージー・やりすぎ都市伝説スペシャル2010」で兵動が語った恐怖体験が視聴者の間でも「怖すぎる」と話題となったが、実は話だけでなくスタジオで起きた異変こそがその恐怖を増したのである。
兵動が以前、大阪のテレビ局でアルバイトをしていた頃のことだ。
彼は、1人で奥のスタジオに荷物を取りに行った。すると女性の歌うゴスペルのような歌が聞こえてきた。それはゴスペル隊のように複数の女性の歌声だったという。しかもその声が次第に近づいてくるように感じたのだ。
ゴスペル隊どころか、誰もそんなところに居るはずはなく、彼は怖くなり元のスタジオに慌てて戻った。その話をすると、先輩も同じような経験をしたことがあるというではないか。しかも、その先輩の場合は女性の歌が聞こえてくると同時に扉が勝手に閉まった。そしてスタジオの天井を見ると7人の女性の霊が見えたのだ。
兵動が後に聞いた話では、このスタジオがあった場所に戦前、女学校が建っていたらしい。当時この地域を襲った室戸台風で建物が倒壊し、女学生が亡くなった。その人数は7人だったというのだ。
怪談を話す時や、映画、舞台などで演じる際は前もってお祓いをしたりするものだ。撮影中に祟りのような現象が起きることを避けるためだろう。実は、兵動が話している最中に音声のマイクに原因不明の「ポッ、ポッ、ポッ、ポッ…」と雑音が入りだしたのだ。そのため音声さんから「一時中断」とされたのである。
この時、スタジオにいた共演者らは悲鳴をあげて怖がったことはいうまでもない。そして、兵動の後で恐怖体験を話したJOY(モデル・タレント)の見事なお膳立てとなったのだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)