二カ国語対応で、鳥種の近い台湾・韓国などのアジアや、野鳥愛好家の多いヨーロッパからの需要も見込んでいるという。「自然とITの調和」を目指す、野鳥の鳴き声図鑑がiPhoneアプリに登場した。

有限会社エンウィットは、iPhoneアプリ「野鳥の鳴き声図鑑」の販売を開始した。250種を収録するフルバージョンと、ライト版が販売されている。

有限会社エンウィットは、iPodで野鳥の鳴き声と写真を楽しめるパッケージ製品「Birdsong for iPod」を昨年6月に発売。野鳥愛好家の間に、iPodで野鳥のコンテンツを楽しむスタイルを提案してきた。今回、さらなる普及を目指してAppStoreでiPhoneアプリとして販売することを決めた。

「野鳥の鳴き声図鑑」は、「Birdsong for iPod」と同様に、「声が聞こえる！野鳥図鑑」（文一総合出版）をベースに開発されている。フルバージョンでは野鳥の鳴き声を250種も収録しており、野鳥愛好家も十分満足できる内容となっている。また、一般の人でも楽しめるように、公園などで身近に見られる野鳥や有名な天然記念物の野鳥など50種に限定したライト版も発売される。

フルバージョン、ライト版ともに日本語と英語の二ヶ国語対応となっており、日本国内の愛好家はもちろん、鳥種の近い台湾・韓国などのアジアや、野鳥愛好家の多いヨーロッパからの需要も見込んでいる。

今年は国際生物多様性年で、10月には「生物多様性条約締結国会議COP10」が日本で開催される。国境を越えて生活する野鳥は生物多様性の指標としても再認識されており、5月末に開催される「2010 東京バードフェスティバル」でも生物多様性保全がメッセージとして掲げられている。有限会社エンウィットは「2010 東京バードフェスティバル」に協賛企業として参加しており、このiPhoneアプリ「野鳥の鳴き声図鑑」などを出展するという。

有限会社エンウィットは今回の発売に際し、「日本人が古来培ってきた自然に対する感性や情熱は現代のクリエイターにも引き継がれている。野鳥を愛する写真家の叶内拓哉氏と録音家の上田秀雄氏の長年に渡る地道な活動成果を世界に向けて発信することができてうれしい。今後も、日本の豊かなコンテンツを世界に紹介し、国際的な交流を進めながら製品を開発していきたい。」とコメントしている。

iPhoneアプリ「野鳥の鳴き声図鑑」はフルバージョンの日本語版が3500円、英語版が29.99ドルとなっており、ライト版は日本語版が600円、英語版が4.99ドルとなっている。AppStoreで発売中。
（TechinsightJapan編集部　鈴木亮介）