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4月3日に極右翼白人至上主義団体AWB党首ユージン・テレブランシュ(Eugene Terre’blanche)が殺害された事件で、逮捕されている15歳と21歳の黒人男性が、6日ベンタースドープ(Ventersdorp)裁判所に現れることで裁判所の周りは緊迫した状態が続いている。
南アフリカノースウェスト州の警察は、裁判所近くでデモや違法の行進を行った場合は速やかに逮捕すると警告している。また、警察は裁判所の周りに棘のついたワイヤーを張り巡らし、関係者以外が入れないようにしている。
テレブランシュ殺害現場である自身の農場には花やメッセージが添えられており、死体が発見された農場小屋には血が大量についたベッドマットやカーペットがあり、事件の凄惨さを物語っている。関係者によると、テレブランシュの遺体は顔が認識できないほど殴られていたそうだ。
また、黒人排他主義だったテレブランシュに14年前殴られ頭部を銃で撃たれ、現在も体の一部が麻痺している黒人の元雇用者は、テレブランシュを一生許さない、彼の死を喜んでいると述べている。
もともとこのベンタースドープという地域はアフリカーナーと呼ばれるオランダ系白人が多く住み、アパルトヘイト支持者が依然として多いことでも知られている。裁判所の周りには、黒人と白人が対峙しており、プラカードを持った人やアパルトヘイト時代の南アフリカの国旗を持った白人などが裁判所を囲んでいる。被疑者は6日午前11時に裁判所に現れる予定で、緊迫した状態は徐々に高まっている。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)