文化芸術省はワールドカップの開会式で南アフリカのアーティストが不足していることについて頭を悩ませている。また、南アフリカ航空(SAA)は開催期間中に予約されていた国内航空チケット45,000枚がキャンセル。開会式は6月10日。果たして南アフリカは開会式までに様々な問題を無事解決できるのか。
文化芸術省は、6月10日に行われる開会式のプログラムを「アフリカを全身で感じる」というテーマに設定、アーティストの80%を南アフリカもしくはアフリカ大陸のアーティストにしようと考えている。しかし先週金曜日の文化芸術省の報告では、国内のアーティスト参加数が少なく、「国内やアフリカ大陸以外の国からのアーティストばかりを開会式に呼ぶことは、開催国として容認できない」とし、地元の組織委員会やパフォーマー数名と話し合いを行う予定だという。現時点で開会式では、アリシア・キーズ、ブラック・アイド・ピーズ、ビヨンセなど世界的な大物アーティストが参加、南アフリカからはパーロトーンズ(The Parlotones)などが演奏する予定となっている。
また、南アフリカ航空(SAA)はスタジアム移動手段として予約されていた航空チケット45,000枚がキャンセル、1,000枚にまで予約が落ち込んだ。これは航空チケットが高いというだけでなく宿泊先までもが高いため、南アフリカに観戦すること自体を取りやめた人々によるもの。SAAはキャンセルされたチケットを売りさばくため、早急に値段の調整をすることを発表している。
ケープタウンのグリーンポイントスタジアムで7万人収容、南アフリカとメキシコがオープニングゲームを行うスタジアム(ヨハネスブルグ)で8万7千人収容となっている。これらの人々を受け入れるだけの交通機関と宿泊先、そして治安問題も依然として大きな課題である。開催まであと約70日、早急な対応が必要とされている。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)