レジストリをクリーンナップしたり、キャッシュファイルを削除したりするシステムチューニングツールは多く出回っているが、この手のツールで必要なのは、性能よりも「見た目の楽しさ」である。
やるべき作業はおおむね決まっているので、あとはどうやってユーザーに「楽しさ」を提供するかが重要な要素だ。
そういう意味で、非常に楽しく勉強になるシステムチューニングツールが「EasyCleaner」である。
EasyClenaerは海外製ソフトであり、インストール時だけは英語だが、初期起動画面で日本語を選択すれば日本語版として使用できる。
非常に分かりやすいインターフェースを持ち、個別の作業について解説を表示しているので、楽しく勉強しながらシステムチューニングができる。
用意された機能は、レジストリクリーン、アプリケーションの追加と削除の掃除、テンポラリファイルや無効なショートカットの削除、スタートアップの制御、最近使ったファイル履歴の削除、クッキー削除などであるが、注目すべき機能が2つある。
ひとつは、重複ファイルの検出削除機能である。この機能を単独で提供しているツールもあるぐらいなので、システムチューニングツールに搭載されているのは非常にありがたい。
もうひとつは、ディスク使用容量チェック機能である。どのフォルダのどのファイルがディスク容量を圧迫しているかわかる。この機能も単独で提供しているツールがあるくらいなので、一緒に搭載されているのは大変素晴らしい。
ツール全体が「不要なファイル/エントリの削除」という点で統一されているので、これ以上余計な機能は搭載しない方がよいだろう。あまりなんでもできるツールを作ってしまうと、誰も使わないツールになってしまうので、バランス感覚が重要だ。
もし、可能ならば「アプリケーションの追加と削除」のエントリ掃除機能で、ユーザーが明示的にインストールしたアプリケーションと、OSやミドルウェアの修正プログラムを分けて表示する機能があると良いだろう。
現在のところ、Windowsのインストール情報管理は全部まとめて表示する仕様になっているので、使っていくうちに、どれが必要でどれが不要なのかユーザー自身がわからなくなることが多いのだ。
これを上手にサジェストする機能があれば、いっそう使いやすいツールになるだろう。
システムチューニングは、あまり頻繁に実施する必要はないが、年に1、2回はやっておくべきである。「バックアップ」「デフラグ」「chkdsk」とともにパソコンユーザー必須の作業である。
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)