writer : techinsight

【パソコン快適活用術】(フレッシャーズ特集)グループウェアとの付き合い方

新入社員のみなさんは、現在研修所にいるか、直接先輩に教わりながら職場に配置されて仕事を教えられていることであろう。
現在の新入社員はパソコンぐらいは普通に使うだろうが、社会人の大半が使っているアプリケーションであるグループウェアについては、未経験な人がほとんどだと思われるので、今回はグループウェアとの正しい付き合い方というのを紹介したい。

グループウェアというのは、メール、電子掲示板、電子会議、スケジューラ、会議室予約などの機能を基本として、場合によっては有益な情報を掲載してチームで共有したり、営業外回り報告を行ったりする場合がある。

ここでグループウェアの歴史を少し紹介しよう。90年代後半に「情報を共有し社の生産性を飛躍的に高める」というフレコミで多くの企業が導入に踏み切ったものであるが、実は本当にグループウェアの性能をフルに使い切っている企業は稀なのである。

大概は、メールと会議室予約機能くらいしか機能していないのが現状だ。もし、職場に配属になってバインダーで挟んだ回覧板が廻っていたり、行き先掲示板のホワイトボードが存在しているようなら、グループウェアはほとんど機能していないと思って良い。

回覧板にせよ、行き先掲示板にせよ、本来これはグループウェアがあれば不要なはずなのだ。それにも関わらずこうした昭和時代の遺物のようなものが活躍しているということは、グループウェアをつかいこなせていない証拠である。

グループウェアが本当に活躍するためには、大前提となる条件がある。それは社員全員が同等レベルのITスキルを持ち、情報共有のメリットをきちんと理解していることが不可欠なのだ。

そして、多くの場合、社員のITスキルには個人間で歴然たる差があるし、情報を共有するということは、自分が手柄をとる可能性をみすみす皆に公開するようなものであるから、本当に有益な情報は隠そうとするのが自然なのだ。

会社によっては、その日一日の外回りで得た案件の受注確度を入力してマネージャーが閲覧できるようにしている会社もあるが、当の外回り職員はそんなことをしているヒマはないので、自分のメモ帳に書き込んでいるだけである。

職場に配属になったら、そこのメンバーのグループウェアとの付き合い方をよく観察して、上手に立ち回った方がよい。
グループウェアで業務報告を入力して帰ろうとしたら、上司から「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)がない」と言われるようなトホホなことのないよう、くれぐれも注意して欲しい。
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)