ご存じの方も多いと思うが、21日、タイガー・ウッズ(34)は4月のマスターズでの復帰を前に、フロリダ州ウィンダメアの自宅近くで、スポーツTV「ESPN」と「ゴルフ・チャンネル」とのインタビューに応じた。だがその質疑応答の様子は、残念なことに視聴者によい印象を与えるには至らなかったようだ。
「ESPN」局のトム・リナルディ氏とのインタビューでは、「たくさんの人の信頼を裏切り、迷惑をかけ、傷つけてきました」と、ひたすら反省を口にしたタイガー。だが放映後、様々なサイトでリーダーからのコメントを確認してみたところ、一般市民の反応はあまり良いようには思えない。
“タイガーの目つきや口元に、言葉ほどの謙虚さが感じられない”、あるいは “インタビューにはイヤイヤ応じている感じだ”といった残念なコメントが見受けられる。だが最も多いのが、“自分でビョーキだと思っていなかったことにショック”という意見。 反感を買ってしまったのは、恐らくこのあたりであろう、抜粋ではあるがお伝えしたい。
“昨年11月27日にいったいどのような出来事が起きたのか”
「警察の発表にもあった通りですよ。エリンと私のプライベートなことです。」
“なぜ車のハンドル操作を誤ったのでしょうか?”
「さっき言ったでしょう。エリンと私のプライベートなことです。」
ミシシッピ州ハッティエスバーグにある「Gentle Path」で45日間、そしてその後家族とともにプライベート・ジェットで向かったアリゾナ州ウィッケンバーグでは、「The Meadows」で1週間、それぞれ性依存症克服プログラムやカウンセリングを受けてきたことへの質問も出た。
“何を目的としたどのような治療でしたか?”
「これもプライベートなこと、でも答えますよ。素の自分と向きあい見つめ直すんですよ。望んでもいないとても残酷な内容でしたから、本当に辛い日々でした。」
“こんな騒動になる前に、なぜそうした治療を受けなかったのですか?”
「なぜって…。そんなに悪いことをしていると思っていませんでしたから。」
“11か月前にもお会いしましたよね。あの頃と比べ、今のあなたは?”
「あの頃の僕の人生は、嘘と偽りに満ちていました。比べ物にならないくらい、今の僕は善良な人間になっていますよ。」
“あなたはなぜ結婚したのでしょうか。”
「エリンを愛していたからです。すべてをかけ彼女を愛していました。でもその気持ちこそが、僕の気持ちを一層落ち込ませていますね。あんなに愛して結婚したはずの女性に対し、なぜこんなにひどいことをしてしまったのかと…。」
原稿を手元に一方的に謝罪を述べた2月19日の会見とは異なり、かなり緊張してインタビューに臨んだと思われるタイガー。「否定も自己正当化もせず、素の自分に向き合うことを強いられ、そこで初めて真実に気づきました」と語った際、かつてないほど彼の顔は曇った。
だがマスターズでの復帰に話が変わると、ギャラリーの反応が不安だとしながらも「拍手が聞こえてくるようであれば嬉しいですね。バーディをとったら是非とも…」と、そこで初めて白い歯を見せてニコッと笑った。しかし多くの人々は心配する。このような陰鬱なムードで試合の方は大丈夫なのかと。そして本当にビョーキは治ったのかと…。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)