ビジネスインテリジェンス(BI)という用語が近年よく聞かれるが、これは情報活用のツールとして提唱されてきたDSS(意志決定支援システム)やDWH(データウェアハウス)など基幹系システムで集積したデータ活用の成果を上昇的に統合して、企業の迅速な意志決定と情報活用に貢献するためのソリューションである。
しかし、安易にシステムだけを導入してしまうと、その後の運用が十分に機能せず、現場では基幹データベースから切り出したデータをエクセルで加工して報告するなどといった非効率な事態も発生しうる。そこで今般、NTTデータが導入から運用までビジネスインテリジェンスをグローバルにサポートするサービスを開始した。
NTTデータグループでは、同社の国内外のプロジェクト経験・実績で得られたノウハウを元に、一貫したサービスメニューとしてそろえ、BI導入後も見据えた構想策定・BI導入コンサルティングから、BIを利用した業務の定着化支援までの、ユーザーの状況に応じたサービスを提供する。
現行の事業課題から改革目標(ビジョン)を設定し、ビジョンの実現へ向けたアクションプランを策定し、ビジョンの実現手段として、グローバルBI導入へ向けたプロジェクト準備・業務要件の定義を行う。
続いて、グローバル横ぐしで「見える化」する情報の標準化(種類、粒度、見せ方等)を行い、業務要件に合致したBIツールの選定を的確に行っていく
「業務の変化」に対して、関係者全員がスムーズに移行出来るように、業務移行設計、教育・トレーニング支援、マスタメンテナンス、チェンジマネジメント施策等を同時並行的に実施する。
特に要となるのが、情報の標準化である。グローバル展開企業においては、しばしば拠点ごとにローカルルールや誤った集計作業が日常化し、これが集約されたときの情報の信頼性を低下させる。こうした事態を解消するための運用支援、教育体制などの整備は非常に重要だ。
NTTデータグループでは、既にグループ全体で約400名規模体制を構築しており、今後も「ユーザーの変革目標の達成(上流)」と「定着化(活用)」に注力し、グローバルBIサービスの充実を図っていくとしている。
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)