
残業しなければ仕事は終わらないけれども、残業手当シーリングのため会社でできない仕事は不本意ながら家に持ち帰ってこなすしかない。
しかし、せっかく家で作業したファイルに限って、翌日家のパソコンに置いたままにしてしまうものである。そんなときに、会社から家のパソコンに簡単にアクセスしてファイルを取り出せるサービスが、Feel Homeだ。
かつては家のパソコンに会社からアクセスするには、固定IPアドレスを取るか、DynamicDNSサービスによりサーバーを立てる必要があった。
しかし、このFeel Homeはインターネット上のサーバを経由して、相互にログインしておいて、お互いのファイルシステムにアクセスするという方式を取る。
まずは、ログイン用のツールをダウンロードしてインストールし、アカウントとパスワードを登録する。家のパソコンはこのツールを使ってサービスにログインしておく必要がある。
あとは、会社のクライアントでも同様に、ツールをダウンロードしてインストールし、同じアカウントとパスワードでログインすれば、家のパソコンの中身をブラウザから閲覧することができ、ファイルのアップロードやダウンロードが可能となる。
ある意味で、オンラインストレージサービスを利用するのに似ているが、オンラインストレージサービスは、必ずアップロード作業をしなければ、遠隔地で取り出すことができないのに対して、Feel Homeはアップロード作業すら必要としないことが異なっている。
ただし、このサービスを会社で使う場合には、セキュリティ担当者の承認を得た方が良いだろう。情報漏洩のリスクとなり得るからである。一定のルールの下で使えば、非常に有用なツールになる。
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)