有名人のアカウントをハッキングした容疑でフランス人の男が逮捕された。ハッキングされたのは、ブリトニー・スピアーズ、オバマ大統領、 リリー・アレンらのtwitterやSNS。逮捕された本人は、「パスワードを盗むことができるのを証明したかった」と語っている。

「僕はハッカーじゃないよ、他人の物を破壊するなんてことはしたくないからね。やさしい海賊といったところさ」というのは本人の主張。

逮捕された男はフランシス（25歳）。有名人のもつSNSアカウントをハッキングしたという。FBIとフランス警察の協力で逮捕されたもので、ネット上では「Hacker Croll」を名乗っていたようだ。その彼がパスワードを盗み出した方法は、パスワードを忘れた時に使う「秘密の質問」を利用したもの。

「あなたの誕生日は？」「あなたの小学校の名前は？」といった、一度は皆さんもお世話になったことがあるであろう、あの質問のことである。彼は有名人の一般に公表されている情報から、この「秘密の質問」の答えを推測することで、パスワードを入手したという。

フランシスはコンピューターに関する正規の教育を受けたわけではないが、FacebookやGoogleアカウントにアクセスし、パスワードを入手した。今回の行為をはたらいた動機は、彼が自分がパスワードを盗むことができることをを証明したかっただけとのこと。

そして、この不正アクセスで有罪が確定した場合には、2年の懲役もしくは、360万円相当の罰金を科されることになるという。

一方で彼が住んでいるオーヴェルニュの検事は、「これは厳密な意味ではハッキングではない。彼は窓を開けっぱなしにした家に足を踏み入れたようなものだ」と語る。

「パスワードを盗むことができることが証明したい」というイタズラ心満載な今回の事件。どこかしらほのぼのしたものを感じさせるが、自分のパスワードや秘密の質問には容易に推測されないものを使うようにしよう。なお彼は現在保釈中である。裁判が行われるのは6月の予定だ。
（TechinsightJapan編集部　クローン中山）