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情報資産管理SaaSにメンタルヘルス情報を追加 パイプドビッツとピースマインドの業務提携

非常にユニークな業務提携が実現した。企業の顧客情報から自社従業員情報までデータベース化して管理できるSaaS「スパイラル」を提供するパイプドビッツが、メンタルヘルスの専門企業ピースマインドと業務提携して、社員の福利厚生を強化しながら、昨今増えているメンタルヘルス問題解決への糸口を提供する。

急激に労働環境が変化している昨今、強い不安や悩み、ストレスをもつ労働者は約6割に達し、心の病で1ヶ月以上休職中の従業員を擁する企業はほぼ5社中4社に上っている。

職場におけるメンタル不調者は確実に増加しており、事業運営に少なからぬ影響を及ぼしている。

メンタルヘルス専門の企業ピースマインドがこれまで従業員のカウンセリングや企業のコンサルティングで培ったメンタルヘルスケアのノウハウと、パイプドビッツの柔軟なデータベース機能やWebフォーム表示機能等を連携し、メンタル不調者の早期発見、早期対策、経験値ある従業員の流出予防を支援することを目的とした、従業員のストレス度等を瞬時に診断し、問題分析の効率化・迅速化を実現するソリューションサービスを開発していく。

これまで従業員のメンタルヘルス対策は、もっぱら中間管理職の目視観察によって行われており、多忙な中間管理職には十分なサポートを提供することもままならないことが多かった。

今回の両社提携によるソリューションにより、管理職の負担軽減につながるとともに、早めの発見による予防的措置をとることが可能になるものと期待される。

ただし、導入に当たっては、退職勧告候補者選定の手段として使われないよう、会社の高いモラルの維持と人事マネジメントの厳正な遂行が求められることになるだろう。

サービス開始は、2010年3月上旬が予定されている。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)