IT業界には、マニュアルライターと呼ばれるジャンルの人がいる。彼らの特徴はいかにして分かりやすいソフトウェアのマニュアルを書くかという技術に優れていることで、超初心者の目線で執筆する。
そのため操作画面のスクリーンショットを頻繁に取得して解説を記述するのだが、Photoshopなどで画像加工するのは結構操作周りが重苦しい。もっと気軽にササッと図示や解説を書き、ソースとなるHTMLファイルに貼り付けたい。そんな強力なスクリーンショットツールがScreenpressoである。
ScreenpressoはPCにインストールして使うことも、単体でUSBメモリに入れて使うこともできる。
Screenpressoの特長は、スクリーンショットの履歴フォルダが用意され、そこにサムネール化された画像が蓄積されていくので、そこから任意の画像を選んで直接加工ができる。
加工は、マニュアルライティングに特化したもので、自動割り付け(クリックするだけで1,2,3とナンバリングすることができる) の丸数字と、吹き出し、引き出し線、テキストエリアなどだ。
従来これらの作業を行うに当たって、マニュアルライターはPhotoshopを使うことが多いが、機能満載なソフトというのは意外と使いにくく、しかも一度画像保存をしてから、白い台紙画像を用意して、その上にキャプチャ画像を合成して作業するという繁雑さだ。
その点、Screenpressoの編集機能を使えば、他のソフトに画像を渡すことなく、操作説明を書き加えることができ、完成した加工画像をDreamweaverやMicrosoft Wordに貼り付ければよい。
また画像のサイズを変更したり、一部を切り抜くこともできる。スクロールが必要な画面も取得する機能があり、これは自分でスクロールしつつ画面をクリックするとスクリーンショットを取得し右クリックで全部の画像を連結する。縦長の操作画面を1枚の画像に連結できるのもマニュアルライターにとっては嬉しい機能だ。
その他スクリーンショットをメールに貼付けたりTwitterでつぶやく機能もあるので、共同作業者がいる場合には便利であろう。
吹き出し線の形まで仕様で決められているような仕事ならともかく、「とにかくわかりやすいマニュアルを作って」とオファーされた場合の、必須ツールとして活躍しそうである。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)