writer : techinsight

日刊ではなく「時刊」。リアルタイムにニュースを漫画で解説する「日本漫画新聞」がオープンした。

漫画だからと侮ってはいけない。逐一変わり続ける政治や経済から、芸能・スポーツの世界に至るまで、様々なニュースをリアルタイムに漫画で配信してくれる「時刊」新聞がオープンした。

古い話題になるが、U2がYouTube視聴者に向けて同時配信でライヴを行うという異例の試みが大きな話題を呼んだ。会場に集まったオーディエンスはほぼ十万人で、ストリーミングで視聴したリスナーは一千万人であると推定されている。Twitterなどを通して「【速報】」として様々なニュースが配信され、そうした情報をTwitterユーザーやブロガーなどが逸早くキャッチするというのも今では当たり前になっている。今や新しいニュースや試みはリアルタイムで受け取られる時代なのだ。

そうした時代のニーズに応えて、株式会社トレンド・プロが「日本漫画新聞」を12月17日にオープンした。これは新聞の購読者数が下がりつつある現状を踏まえて、主にビジネスマンに向けて最新のニュースを漫画として配信するというものだ。「政治・経済」から「芸能・スポーツ」まで、扱う幅はかなり広い。知られる通り、漫画というものはそれほど簡単に書けるものではない。アイデアを絵として起こすところから実際に作品として完成させるところまで、よほどのテクニックがなければ難しいのが現状だろう。トレンド・プロは21年間培ってきたノウハウを武器に、登録している1000名以上の漫画家から厳選された作者を起用するというシステムを採ることでその難題に対処する。また、自らの関心に応じて漫画を投稿する「マンガジャーナリスト」を設置し、自発的に記事を書いてもらうという試みも行われる。

もうすでに、漫画でニュースや専門的な知識を得ることは低レベルな営みではなくなっている。こうした試みが今後どう発展していくのか、興味は尽きない。
(TechinsightJapan編集部 稲田つばす)