writer : techinsight

声で勝負だ!声優検定試験開催。

声優が「声」だけの表現者であったことはもう遠い過去の話だ。いはますますその存在意義を高めている。将来声優として活躍したい方にとってお墨付きとなるだろう、声優のための検定試験が行われることが決まった。

先日、紅白歌合戦の参加者が発表された。その中でもとりわけ異色を放っている参加者の一人が、「声優初の紅白歌合戦出場」として騒がれている水樹奈々だ。彼女は声優ではなく、本来は演歌歌手を目指していたという。

今回の紅白出場決定は、声優としてのキャリアによって認知度がアップし、それによりその類稀な歌唱力が認められたとも言える。声優の世界ではアテレコのみならず本人が持っている歌唱力が評価されるということも珍しくはない。例えば大人気の平野綾や茅原実里といった声優たちも「歌手」としての評価が高い。

しかしここで、本来の「声優としての実力」はどんなものかという疑問が浮かんでくる。基本的に彼女たちが活躍するベースが「声優」であるならば、やはりその分野で実力を測られるべきなのだ、と。そうした声優としての実力を試すための試験がこれから行われる。それが「声優検定」だ。

第3回として行われるこの試験は、本来それぞれの属する事務所などで経験を積んで声優として磨き上げられるというプロセスを踏まなければならなかった故の弊害、つまり客観的な立場からその声優の技量を測ることが難しかったという点をクリアするために作られたものだ。

今回行われるのは2級(3級合格者のみ)と3級のための試験だ。発音や滑舌といった声優に最も求められるスキルから、業界用語や現代語など基礎的な言葉に対しての知識も問われる。難関かもしれないが、そこを突破したことは立派な実力の証と成り得る。

3級の試験は初心者を対象にしているという。年齢制限もなく、誰でも受験出来るように門戸が開かれている。もしも進路に迷って声優になりたいと思っている方がいれば、一度は厳しい審査に触れてみるのも貴重な体験になるだろう。
(TechinsightJapan編集部 稲田つばす)