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ネットの書き込みや様々な文書などの情報収集分析を一貫して分析して戦略的に生かす「IBM Cognos Content Analytics V2.1」

企業が持つ情報の80%は、構造化されていない文書群であると言われている。これにインターネットの記事や書き込み、バイラルなどを統合して分析し、その結果を元にした計画立案、予算編成、経営・財務分析の効率化を支援する製品が、日本IBMの発表する「IBM Cognos TM1 9.5」である。

同製品は、非構造化コンテンツから必要な情報を収集し、「苦情」「質問」「修理依頼」などの属性ごとに分類し、経営に必要な情報を抽出する分析(テキスト・マイニング)機能を、一つの製品として提供する。

従来は、収集・分類・分析を行う機能を個別の製品として提供していたが、今般、これらの機能を統合したことにより、各機能間の連携が容易になり、従来と比べ分析結果を得られるまでの期間が短縮された。

収集できる情報は、リレーショナル・データベースやファイルサーバーに加え、ブログなどのインターネット上の書き込みなど、30種類以上の社内外の格納元を対象とし、さらにPDF、Microsoft WordやMicrosoft Excel、メールなど200以上の情報のデータタイプ、11言語を分析対象にできる。

本製品を利用することにより、例えば、ブログや掲示板などのインターネット上の意見、コンタクトセンターに寄せられた問い合わせ、販売代理店の声といったテキスト情報を分析し、顧客の要望を新製品開発に盛り込んだり、営業施策やマーケティング施策に役立てることができる。その他、保険金詐欺やコンプライアンス違反の発見など、多種多様な目的に活用できる。

企業における、資料の作成は構造化されていない情報を、人力で収集整理し、資料としてまとめる作業にかなりの労力が割かれている。本製品の導入により、むしろ情報源の多様化を歓迎すべき機会ととらえ、戦略的なビジネスインテリジェンス活用を図ることが期待される。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)