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日立ソフト、「SecureOnline」の仮想化環境への移行サービスを開始

「サーバーの仮想化」は、ビジネス的には魔法の杖である。ベンダーにとっては複数のサーバーを1台~数台に統合することで、自社の上位サーバーの売り込みと囲い込みができ、顧客ユーザーにとっては電気代を中心としたコスト削減効果とサーバールーム縮小による会社への貢献をアピールしやすい。
こうした仮想化移行は、トータルで提供されることが選定の決め手になることが多い。そんな中、日立ソフトが「SecureOnline」の仮想化環境への移行サービスを開始した。

2007年1月から統制IT基盤提供サービス「SecureOnline」を開始している日立ソフトでは、サービス開始以降、顧客の本番業務システムについて、30プロジェクト、200サーバに及ぶP2V移行案件を手がけてきた実績をもとに、移行手順や移行時間見積方法、ヒアリングシート、移行時に発生する問題とその対応方法等をガイドラインとして整備し、サービス化を行った。

導入のメリットは次のとおりである。

●構築時:ハードウェアやネットワークに関する設計や構築実作業が不要となる。
(例:機器手配や搬入、電力・空調・荷重等の設計、各種ケーブルの配線、等)
リソース増強が容易になる。(例:CPU、メモリ、ディスクの増強)
●運用時:ハードウェア保守やハードウェア管理業務、ハード障害対応が不要となる。
(例:障害時のベンダ連絡・保守部品交換立会い、資産管理、保守費用予算化、等)

しかし、最大のメリットは物理サーバーの台数を減らすことである。一方で上位サーバーへの統合が基本になっているので、企業のIT担当者は、総コスト試算比較を綿密に行った上で、導入の可否を決める必要があろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)