今回の【ドラマの女王】は、水谷豊、及川光博主演『相棒 Season8』(テレビ朝日系)。亀山薫役の寺脇康文が抜けた後、主婦の期待を一身に?背負いさっそうと登場した二代目相棒?神戸尊の及川ミッチー。すごい違和感を感じるかと思いきや意外にマッチしていてなんか拍子抜け。相変わらず“こぼしそうに”紅茶をすする杉下右京の推理が冴える人気ドラマ『相棒』だが、何かテイストが少し変わったような・・・・・。これもミッチー効果?
前シリーズの最後にも出ていた杉下右京(水谷豊)の新しい相棒、神戸尊(及川光博)。一見クールな雰囲気のイヤミなエリート(実はノンキャリア)だが死体が苦手で、右京も目を回すほど乱暴な運転をする、というお茶目な一面をもつ。そんな神戸が警部補に格下げされて特命係にやって来たのは、問題刑事・右京の“お目付け役”を託されたから。
そんなこんなで始まった『相棒 Season8』は、スケールのデカイ初回2時間スペシャルだった第1話 「カナリアの娘」(ゲスト 内山理名、古谷一行)から始まって、第2話 大浦龍宇一、第3話 草笛光子、第4話 近藤芳正、第5話 中村繁之、とビミョウにゲストがしぼみつつ、毎週15%は堅い視聴率を獲得。ミッチー効果というよりは、裏のエロ男爵・沢村一樹の『浅見光彦〜最終章〜』(TBS系)を録画して、必ず見てくれる『相棒』ファン=ミステリーファンのおかげ。みんな期待しているから脚本もそれなりに力が入っている。
第6話「フェンスの町で」のストーリーは・・・・・
アメリカ軍の基地の近くの郵便局で強盗事件が発生。基地関係者による犯行説が浮上する。しかし、そのセンを疑う右京(水谷豊)は軍事訓練を模した遊び(サバイバルゲーム)のサークルのメンバーから、ある中学生の少年と彼をいじめる少年(森田直幸 阪本奨悟)にメボシをつけるが・・・・・。
王子ミッチーだけでもお腹いっぱいなのに、美少年二人が出ていて記者の食指が動く。この夏公開された爽やか青春映画『色即ぜねれいしょん』 で、主人公の純(渡辺大知)の親友・伊部役だった森田直幸(18才)がオトリで捕まる少年A、ミュージカル テニスの王子様の 4代目 越前リョーマ 役だった阪本奨悟(16才)が共犯の少年B。彼らが気になってミッチーも豊の推理もどうでもよくなる。終盤、少年Bの荒れた母役で仁藤優子が出てきた。この人昔は加藤夏希みたいだったんだけど・・・。
最初こそ右京の遠慮無い捜査のやり方に苛立ちを呈すも、事件解決を重ねるにつれ、しだいに右京に興味を抱いていくの及川の神戸が自然。対して、水谷豊の右京が前より少しだけ窮屈そう。それよりひとつ心配が。いつのまにか推理よりもイケメンで視聴率を稼ぐようになってしまった『相棒』に、男くさい亀山の帰る場所がどんどんなくなっていくような。寺脇康文よ、戻してもらえるなら早い方がいい。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)