writer : techinsight

【お笑い峰打ちコラム】ハイキングウォーキングの漫才

 M-1グランプリ2009をひかえ、お笑い芸人たちはにわかに色めき立っている。テレビのお笑い番組にもその影響が出始めているようだ。

 21日放送の爆笑レッドカーペット(フジテレビ系)では、ハイキングウォーキング(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)がなんと漫才を披露。同番組でげっぷをすることでのし上がってきたコンビが、まさかの王道回帰である。

 かなりのハイペースでレッカペに出続けているハイウォー。最近では先述のげっぷをはじめとする“スーパーイリュージョンショー”を披露することはほとんどなくなり、コントにシフトしていた。

 出世番組で芸風を変えるのは飽きられることの回避にほかならないが、新たな芸が受け入れられない可能性は少なからずある。その危惧を乗り越え、彼らのコントはレッカペ内で無事浸透した。さぞ胸を撫で下ろしているであろうと思いきや、ここにきての漫才。さらなる挑戦の向こうに見据えているのは、M-1グランプリではないだろうか。

 コントを得意としているハイウォーにとって、漫才は少なからず不慣れなものであろう。M-1に向けて少しでも慣れておきたいと思うのは当然である。視聴者からすればハイウォーが漫才をすることがすでにおもしろく感じられるため、一石二鳥といったところか。

 出来については悪くはない印象。荒削りではあったが、意外と形になっていた。あくまでハイウォーの2人がやる漫才、という前提での話だが。Q太郎のツッコミが新鮮であり、これだけでも見る価値はあるかもしれない。

 M-1グランプリ2009は現在、3回戦の真っ最中。記念参加の芸人らはほとんど振り落とされ、ここからが本番といったところである。そして27日、ハイウォーは見事準決勝進出を決めた。キャラ先行でブレイクした彼らが、漫才で大輪の花を咲かせることができるのか。
(TechinsightJapan編集部 三浦ヨーコ)