writer : techinsight

パーソナライズ性を強化したリアルタイム・レコメンドサービス「アイジェントEC」を提供 シルバーエッグ

ショッピングサイトにおいて、クリックした商品の種別に応じて、オススメ商品を推薦するレコメンドサービスはすっかり定着したが、一方で、推薦結果があまりにマンネリになりがちだという声もある。全く予想外の商品が推薦されても戸惑うが、いかにもありがちな推薦結果を提示されてもつまらない。そこでパーソナライズ性をいっそう強化したアルゴリズムに基づくレコメンドが求められる。

そうした性能を強化すべくシルバーエッグ・テクノロジー株式会社は、同社のAI(人工知能)によるリアルタイム・レコメンドサービス「アイジェントASP」を大幅にバージョンアップし、新サービス名「アイジェントEC」として、11月16日に提供開始する。

これまで一般的なユーザー行動履歴のレコメンドでの活用法は、似通った嗜好のユーザーのグループ化、または、似通った商品同士のグループ化が基盤で、結果としてレコメンド結果が単一的になる問題があった。これに対ししアイジェントASPの新アルゴリズム「パス・ディペンデンシー」は、それぞれのユーザーの動線をリアルタイムで追跡・解析し、同じ商品を見てもそのページにたどり着くまでの経路(閲覧ページ)に応じて異なるお奨め商品を動的にはじき出し表示するというものだ。

また、これまでは購買された商品同士の相関、購買された商品と閲覧された商品の相関など、購買行動がからまないと商品間の相関が作成されなかったが、閲覧された商品同士の相関も作成することで、新商品やニッチ商品など購買データの少ない商品も的確に推奨できるようになる。ある商品Aに対して、お奨めされた商品Bが、クリックされたという事象、あるいはされなかったという事象を、商品AB間の相関の強度の計算に取り込む。

たとえば、あるミュージシャンのCDをクリックまたは購入したとして、同じミュージシャンの別CDがレコメンドされるのでは、わざわざ結果を見なくても、ファンならばアタマの中に入っている。しかし、そのミュージシャンと傾向の似た新人ミュージシャンやニッチなCDが紹介されれば、自然と興味の対象が広がる。

購買者が求めているのは、そうした小さなサプライズを持つレコメンドなのである。さらに自分と同じ傾向の人の好みではなく、自分だけの好みをプロデュースして欲しいのである。
そうしたニーズに対して、「アイジェントEC」は最適解に限りなく近いレコメンデーションを提供する。

アイジェントECの利用料は、初期設定は無料、月額料金は成功報酬に応じた従量課金でレコメンド経由の売上金額の5%(税別)となる。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)