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墨塗りなしで紙文書を暗号化・複合化できるソフトウェアパッケージ「DonEncrypt」を販売 PFU

紙文書の取り扱い厳重注意を社員に申し渡しても、できることと言ったら使用済み文書のシュレッダー破砕と、手交文書における不要部分の墨塗りくらいである。
そして、墨塗りした部分は、二度と参照できなくなるため、その部分が必要になったときに再利用が不可能になる。こうした不便を解消し、電子文書と紙文書を統合したセキュリティ確保を行うソフトウェアパッケージがPFUの販売する「DonEncrypt」である。

従来、紙文書が改竄されないようにするには、専用の用紙を使う、検出用の情報を一緒に印刷するなどの方法があった。
本製品の暗号化技術を使って、例えば、紙文書の表面に文書の内容がそのまま記載され、裏面に表面の内容を暗号化したものを併記することができる。

表面の文書の内容が改竄されても裏面を復号し、表面の文書の内容と比較することで、容易に改竄された箇所と内容を確認することができるようになる。そのため、改竄防止のための特殊な専用用紙やデータが不要となる。

また、個人情報や機密情報の部分を暗号化して、その情報を秘匿した紙文書を作成できるため、紙文書の盗難、紛失による情報漏洩を確実に防ぐことができるようになる。
その紙文書は、本製品で復号して秘匿された情報を参照することができる。また暗号化キーを変えることにより復号できる人、できない人を区別することも可能になる。

さらにワープロや表計算などのアプリケーションが作成する各種文書を印刷処理の延長で本製品に取込み、秘匿する部分を暗号化して印刷することで暗号化された紙文書を作成できる。

また本製品で暗号化した文書をPDF、JPEG、TIFFファイルなどの電子データに保存することで、秘匿したい部分のみが暗号化された電子文書を作成することができるので、電子文書での漏洩やメール誤送信時のセキュリティ対策としても利用可能である。

業務実例を外部公表する際に、見積書や契約書といった秘匿情報満載の書類を出すのは大変なリスクを伴うが、本製品の活用によって、自在に不要部分を秘匿して、書類の見本という形で提供することも可能だ。

販売価格は、36,000円となっており、セキュリティコストとしては非常に小さいため、導入も容易なのも利点である。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)