writer : techinsight

【パソコン快適活用術】ライター視点でのクリップボード拡張ツール

パソコン初心者から購入の相談されると、筆者は「ネットとメールだけしか使わないなら、今のケータイをスマートフォンに機種変したほうが楽しいよ」と答えることが多い。しかしハードなライティングをするならば、エントリモデルパソコンの推薦とクリップボード拡張ツールの紹介をすることにしている。
というわけで、今回は秀逸なクリップボード拡張ツールの紹介である。

Webライターの作業は、あちこちのWebから引用文をコピーしてきて、余計な文字列を削除したり、大文字を小文字に変換したり、「ですます」体を「である」体にしながら、記事として仕上げることである。

その際に活躍するのが、クリップボードへの連続転送を可能にする履歴ツールと、直接クリップボードを編集するエディタである。

多くのツールがあるが、非常に便利なのが履歴ツールClipStorageと、クリップボードエディタClipFanである。まずコピーした文章は、ClipFanで整形する。高機能テキストエディタに引けを取らない文章整形機能が用意されており、すべてクリップボード上で編集できる。ここで不要な文字、たとえばWindows(R)Vistaの「(R)」などを除去し、Windowsとなっている文字を、Windowsと小文字に変換したりする。

また、HTMLタグ付きの文字列をそのままコピーするとタグもコピーされてしまうが、こうしたタグや書式をクリアする作業もクリップボード上で行える。

変換整形した文字列は、ClipStorageとの連携により、履歴として保持される。何度も繰り返して使う文字列は、スタックに登録しておけば何度でも呼び出して貼り付けることができる。

これらの機能をテキストエディタなしで処理できると、作業効率が格段にアップする。会社で事務作業に従事しているユーザーにもぜひオススメしたいクリップボードの濃い使い方である。

今回紹介した2つのツールは、いずれもWindows7での正常動作を確認したので、アップグレードユーザーも安心して利用できる。

冒頭に紹介したスマートフォンの話であるが、現在は発展期にあり、非常に面白い状況になっているが、スマートフォンを使って仕事が全部片付くという状況になるには、まだ相当数の年月がかかるだろう。それまでの間、パソコンはビジネスの現場では現役であり続けると思われる。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)