先日、ドリアンの名産地であるタイにおいて、ドリアンに因んだ交通渋滞が発生した。
ドリアンは、その濃厚な甘みと深い味わいから、果物の王様と称されている。また、その味わいもさることながら、非常に強烈な臭いを放つことでも有名な果物である。
そのドリアンを、あるトラックが、チュムポーン県からサゲーオ県アランヤプラテート郡に運ぶ途中に事故が発生した。

17日の朝9時頃、ドリアンを積んだトラックのタイヤが、プラチュアップキリカン県を走行中に突然パンクした。それによってトラックは横転し、荷台に積まれていたドリアンすべてが道に散乱したのである。

すぐに警察が駆けつけ、付近の人々らの協力のもと、ドリアンの回収作業を開始したのだが、あまりに数が多く、さらに1つあたり1～5㎏もあるため、埒が明かなかった。

また、散乱したドリアンが道をふさいでいたため、交通渋滞も始まった。

そこで、トラクターを使用して道に散乱したドリアンをいったん道の端に寄せ、車の通行は無事再開されたのである。

そして、最終的には付近の人々の協力もあって、すべてのドリアンを回収することができた。

もしも、このドリアンが一定度熟し、荷台から落っこちた際の衝撃でその殻が割れて中身が飛び出したりしたならば、事故現場の臭いは相当なものであっただろう。日本では見られない、別の意味で恐ろしい事故現場である。

ちなみに、この事故によるけが人はいない。
（TechinsightJapan編集部　若曽根了太）