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タイ東北部のブリーラム県にあるパノム・ルン遺跡は非常に荘厳な寺院遺跡である。この遺跡に多くの人が魅了される。しかし、新型インフルエンザの影響によって、遺跡への来客者数が激減しているという。
パノム・ルン遺跡は、カンボジアのアンコールワット、およびタイ国内のピマーイ遺跡、カオ・プラウィハーン遺跡などとならぶ、アンコール王朝時代のクメール遺跡である。
パノムとは、クメール語で“丘”を意味し、その名のとおり、この遺跡は小高い丘の上に建てられている。
その姿は荘厳で、多くの観光客が訪れる。しかも、同じくクメール遺跡で人気の高いカオ・プラウィハーン遺跡は現在、観光客の立ち入りが禁じられているため、その分多くの観光客がパノム・ルン遺跡に訪れるようになっていた。
しかし、今タイで大流行している新型インフルエンザの影響がこの遺跡にも出始めている。つまり、新型インフルエンザへの感染を恐れて、遺跡への観光を自粛する者が増えているのである。
遺跡関係者によると、これまで一日に2,000から3,000人訪れていた観光客は、現在半分以下の1,000人ほどにまで落ち込んでいるという。このままのペースでいくと、ますます観光客が減ってしまうのではないかと、遺跡関係者は懸念している。
また、パノム・ルン遺跡の周辺には、多くの土産物屋が立ち並んでいる。そうした土産物屋の売り上げも大きく下がっており、新型インフルエンザの影響力の大きさが見受けられるのである。
(TechinsightJapan編集部 若曽根了太)