writer : techinsight

【ドラマの女王】悪代官役で“官僚たち”をコラボして。『水戸黄門』

今回の【ドラマの女王】は『水戸黄門』(TBS系 里見浩太朗主演)。やっぱり高視聴率をたたき出すドラマだけあって豪華なキャスト、毎回同じながら練った脚本、演出と、日本を代表する素晴らしい時代劇。もちろん見ているのはお年寄りが過半数の『水戸黄門』。録画率も低く、エコ家電のCMに力をいれるパナソニックにしてはいいお客さんだ。同じ中年層以上に人気のあるTBS系日曜9時のドラマの“あの人たち”を悪代官役のゲストとしてコラボしてほしい。

7月の最終に2時間のスペシャル版として放送された『水戸黄門』第40シリーズ。放送回数1000回をゆうに超え、さらにアブラが乗ったというか“光圀役”は変わっているが(里見浩太朗で5代目。)21世紀も10年近く経ち、最も未来に残したい時代劇となっている。楽しみにしている人も多い。30年くらい毎週見ている記者にとっては、東野英治郎の黄門様、里見浩太朗の助さん、横内正の格さんがベストで、里見の黄門様はまあいいとしても、どうしても原田龍二の助さんと合田雅吏の格さんがシックリこない。

今シリーズで目新しいのは「うっかり八兵衛」の高橋元太郎の代わりに「ちゃっかり八兵衛」役で林家三平(元いっ平)がレギュラー陣に加わって、意外にマッチしている事。また元“伊賀忍者”の松尾芭蕉がマチャアキ(堺正章)で、その弟子・河合曽良役が妙にデカい田宮五郎だったり、新しい出演者の役もバラバラな水戸黄門。お楽しみの由美かおるのお娟の入浴シーン。第2回では安達祐実も加わっていた。すでに一児の母だが一応サービスショットかもしれない。

そして悪役の僧・隆光(麿赤兒)、綱吉の実母・桂昌院(岩崎加根子)、老中・柳沢吉保(石橋蓮司)の3人の悪だくみから目が離せない。その他、毎週悪役ゲストも豪華なんだったら同じTBSの『官僚たちの夏』の出演者とコラボしてみてはどうだろう。御簾(みす)の向こう側で扇子をハタハタさせる“お公家様”の北大路欣也、そして江戸時代は“お代官様”の官僚たち。誰彼かまわず切り殺す佐藤浩市や、町娘の帯をぐるぐる解いていく堺雅人の悪代官ってのも面白い。

できないと思うけど、できるならやってほしい。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)