米国時間の9日、マイアミの裁判所にパリス・ヒルトンが出廷した。2006年に主演した映画のプロモーションを怠ったとして、その制作に出資したある弁護士により、損害賠償8億円を求め訴えられたためである。だが口頭弁論に出廷したパリスは、こともあろうに…!?
「長い裁判官としての人生の中で、私に笑顔で手を振るような人物を初めて見ました」と苦笑するのは、マイアミ裁判所のフェデリコ・モレノ裁判長。
黒字に白のラインが入った上品なフレア・ワンピース姿のパリスは、モデルばりのキャット・ウォークで入廷、裁判長にニコっと微笑み、頬の横で指をチラチラ、つまり手を振ったのだそうだ。
しかも発言は一貫してあの甘ったれ声である。8億円の損害賠償請求にも関わらず可愛らしさをアピールするパリスに、裁判長は最後に「君のような重要参考人は見たことがない」と告げたという。
パリスは2006年、『Pledge This!/パリス・ヒルトンの学園天国』というハチャメチャなコメディにヴィクトリア・イングリッシュ役で出演した。日本では2007年春に公開となったが、もちろん鳴かず飛ばずである。
出演時の契約でパリスは、TVトーク番組やラジオに出演し、インタビューでも積極的にプロモーションすることを約束した。それなりにワタシも頑張ったと主張するパリスに対し、会社側は、パリスはその映画の出来を嫌い、全くプロモーションには協力的でなかったとしている。
この映画はWorldwide Entertainment Group社の当時の弁護士で投資家のマイケル・ゴールドバーグ氏が、パリスの人気を利用してひと儲けしようと約6000万円を出資したもので、パリスはその期待を裏切ったわけである。
パリスは、その次に出演した映画『The Hottie and The Nottie(原題)』の方がずっと優れていたと説明し、「もっとプロフェッショナルで完成度の高い映画であれば、自然と興行収入も上がったでしょうにね。私も残念だわ」と作品自体を批判した。
パリスのこの日の最後の陳述がなかなか面白い。「私は、自分の名“パリス・ヒルトン”が使われるものについては、とにかくそれが輝くよう最善を尽くす人間なの。」
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)