劇場公開が見送られた、手塚治虫の幻の映画作品が、ついにＤＶＤ発売によって公開されることがわかった。

東北新社は、手塚治虫原作で、『機動戦士ガンダム』の富野喜幸（現･由悠季）演出作品である『海のトリトン』のコンプリートＤＶＤ-ＢＯＸを、手塚治虫 生誕８０周年を記念して今年９月１１日に発売すると発表した。

『海のトリトン』は１９７２年にテレビ放送された、海洋スペクタクルアニメーションの傑作だ。女子中高生を中心にファンクラブができるほどの人気で、主題歌の「ＧＯ！ＧＯ！トリトン」や、キャラクターの斬新さも当時話題となっていた。

今回発売される『海のトリトン〈コンプリートＢＯＸ〉』は、その１９７２年に放送されたテレビシリーズ全２７話に加え、１９７９年に公開されたオリジナル劇場版前編、さらには劇場未公開だった後編も収録している。

さらに、本放送第１話「海が呼ぶ少年」とはカット・効果音・声優が一部異なる「幻の第１話」や、現存する「予告編」集、劇場版特典だったおよそ９分の「幻のパイロットフィルム『青いトリトン』」など、特典映像満載の完全版だ。手塚ファン、富野ファンはもちろん、アニメファン待望の作品となっている。

ＤＶＤは６枚組で販売価格が税込み２万６２５０円。もう二度と見られないと思われていた幻の手塚作品が多数収録されたＤＶＤは、永久保存版となるだろう。
（TechinsightJapan編集部　鈴木亮介）