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【ドラマの女王】武田鉄矢のギリギリ捜査炸裂!まさに「“金八”刑事」『リミット-刑事の現場2』

今回の【ドラマの女王】は、森山未來、武田鉄矢主演の『リミット-刑事の現場2』。なにが見どころかって、そりゃ刑事に見えない“ツルツル顔”の森山未來クンと、「松の木?」と疑いたくなるほど“深いシワ”が刻まれた武田鉄矢の顔。今回武田、森山二人ともが表情に乏しい演技(未來はいつもだけど。)で、全体的に暗いトーンで突き進む真面目刑事ドラマだが、テッチャンのギリギリ捜査もここまでくるとビックリ。でも怒った「金八戦先生」ばりの「お説教」は健在だよ。

過去のある事件をきっかけに心を閉ざしたベテラン刑事・梅木(武田鉄矢)のお目付け役として、名古屋中央署に異動してきたヒヨコ刑事加藤啓吾(森山未來)。被害者の遺族を加害者に会わせたり、殺人犯を被害者の死体室に連れ出したり、そりゃもう所かまわず暴力的で、メチャメチャな梅さんの捜査に振り回される。人間の善意を信じ、梅木に反発する啓吾だが、しだいに梅木の捜査のやり方に一目置くようになる。
梅木に同調して余計な捜査をすると、口汚い上司の伊武雅刀や、かつて梅木の部下だった杉本哲太に怒られちゃう始末。若い男をよってたかっていびるオヤジたち。まるでJR西日本の“日勤教育”みたいだ。

『まるまるちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)での「“変な”家庭教師」意外はドラマで(映画や舞台は別。)ジトっとした役が多い森山未來。今回は、「金八先生・刑事編」の“生徒的”役割も果たす。そして金八先生らしく、第1話のゲスト、通り魔に娘を殺された父役の斉藤洋介が登場。ああ懐かしい“美術の先生”だわと思ったら、斉藤が美術の先生だったのは、岸田智史主演の「新八先生」。まあ、30年近く前の話ですから。

そして第2話の、ホームレス小屋を焼き討ちしたのが、温和な町会長(森本レオ)だったというオチに、「僕もあなたと同じです!」って涙する啓吾。ところどころ啓吾のセリフがクサイ。そして、重みがあるどころか激高しすぎて何を言ってるんだか分からない“怒り金八・武田”の言葉が心にちっとも響かない。

森山未來が家でビールを飲むたびに、「中学生が飲酒して!」って思ってしまう予定不調和さと、1コどころか10歳上に見える「姉さん女房・茉莉亜」役の加藤あい。鉄矢のギリギリ捜査も見ていてビックリだけど、母子手帳とか結婚とか“童顔の森山”と“老け顔の加藤”が「生々しい恋人同士」を演じるシーンもギリギリ・リミットである。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)