writer : techinsight

【ドラマの女王】相変わらずワンパターン、でもそれがリアル。『科捜研の女』

今回の【ドラマの女王】は『科捜研の女』(沢口靖子主演 テレビ朝日系)。第1回「東宝シンデレラ」のお姫様女優だったのも今は昔。すっかり“働く女”が板についてしまった沢口靖子。まあ、それはいいとして11年続くこのドラマ。第9シリーズにてマリコに運命の男性が現れるとか、「科捜研」が“業務縮小でなくなる”(なくなったら困るが。)とか大きな展開は期待できなそう。相変わらずのワンパターン。でも、それが働く女のリアル?

つまらない日常から自分を救い出してくれる「白馬の王子様」を待ち続けて早ン十年。気がつけばアラフォーどころか齢50に手が届く「役職付き」の女性たち。主任や課長になっている訳だから会社でも一目おかれ、若手ばかりの現場ではもはやスペシリャリスト。つまらない失敗は許されない。私生活では何年も恋をしてなく、結婚した女友達とは疎遠になっていく。若い子と一緒にいまさら「婚活」なんてできやしない。会って飲むのはいつも同じ境遇の女友達ばかり。

そんなハイエイジ?な独身女性の日常を何となく匂わせる『科捜研の女』。約20年前、誰もが見とれた大きな瞳は健在でも、確実に沢口靖子の中で何かが変わっている。

一旦走り出すと何も顧みない性格の法医学研究員・榊マリコ(沢口靖子)は、料理がキライで離婚歴がある仕事人間。ステレオ・タイプなキャリアウーマンである。似たような設定で最近放送された菅野美穂主演の『キイナ〜不可能犯罪捜査官』(日本テレビ系)があったが、菅野演じるキイナは、お菓子が好きでおしゃれな女性。ドランク塚地の恋人?もいる。

沢口靖子演じる『科捜研~』の榊マリコにそんな“甘さ”はない。記者が見た限りでは、マリコの相手役に適当な俳優が出ておらず、内藤剛志の熱血刑事・土門薫は妻と死別して 独り身だが、マリコと恋が発展する様子もないようだ。

そして今日も殺人や監禁現場でがんばるマリコ。ガス自殺をはかった容疑者の手首に何かで固定された跡を発見。何やらややこしい機械にかけて「電機コードの結束帯」という事が分かる。(記者、すぐ分かったけど・・・・・。)って、容疑者生きてるんなら本人に聞けばいいじゃん。
その辺の甘さは、ワンパターン。でもそれが“働く女のリアル”だったりして。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)