writer : techinsight

【ドラマの女王】ある意味”崖っぷち”の塚本高史、夜の帝王なるか。『帝王』

今回の【ドラマの女王】は塚本高史主演の『帝王』。関東では水曜日の24時29分、(関西では金曜日の24時)と、ド深夜の時間帯ながら、“イケメン大放出”な豪華キャストで送るTBS系のこの枠。前クール『漂流ネットカフェ』にも吉武怜朗など美男が結構出演していたけど、内容がガラリと変わった『帝王』は塚本演じるキャバクラ・オーナーの成功を描いたストーリーで、もちスタート地点はホスト。“既婚の”塚本高史以外にもAAA(トリプル・エー)の與真司郎など、ザクザクとイケメンが出てくるぞ。

伝説のキャバクラチェーンのオーナー、輝咲翔を主人公のモデルとし、波乱に満ちた彼の半生を描いたサクセスストーリー。とあるが、今のところ主人公の坂木了改め咲輝凌(塚本高史)の波乱万丈ぶりは甘い。「こんなやり方で№.1ホストになれるの?」っていう程、チョロい感じのホストぶりである。

Jリーガーを目指していた了は、夢をあきらめ一旦は工場に就職したものの、転職しトラックの運転手などをしていた。ある日了は、「ホストに自分の彼女が貢いで捨てられたから話をつけに行く」という友達の大川(與真司郎・AAA)に付き添う。そこでホストの連城透(山田悠介D-BOYS)に怒りをおぼえた了は、「同じ土俵で勝負してやる!」と宣言してしまい、ほどなく、源氏名・咲輝凌と名乗り連城と同じ店で働き始める。酒が一摘も飲めないのにかかわらず上位ホストにのし上っていく了。

「ホストの売り上げの為に無理して酒を注文していた。」という常連客の沙也加(長澤奈央)の心をつかみ、急成長していく凌。(フルーツとソフトドリンクでどうやって売り上げ伸ばすんだろう?)ライバル・連城と取り巻きの客やホストによる“イジメ”も、「一気飲み程度」で甘ちゃん。これ、ホストだったら普通だよね?その他、優しい両親や友人、ホストクラブのオーナーまで凌に親切だったり、お客の女性たちも妙に物分りがいい。「いい人」ばかりでそれがコンプレックスになりそう、みうらじゅんの『色即ぜねれいしょん』じゃないんだから。

主演は、2年前年上の一般女性と結婚した塚本高史。「血気盛んな若い男。」というイメージが強いのだが、実はもうパパなのである。水嶋ヒロは上手く切り抜けたが、結婚をするとどうしても若い女性ファンからの支持がトーン・ダウンする。若くても学生役や恋愛ドラマから退く方向に行きがちだ。塚本もその一人。今まで『木更津キャッツアイ』や『特急田中3号』など“若いノリ”を得意としていた彼が、“夜の世界の帝王”に挑戦する。ある意味、今回塚本は“路線変更の崖っぷち”に立っている。

今のところ塚本はちっとも“帝王”らしくないけれど、記者はこのドラマと塚本を応援する。父になった事を嬉しそうに(トーク番組で)話す塚本に好感を持っているからだ。

しかし、売れっ子になった凌が客のスナックを手伝ってみたり、鳶(とび)の格好したホストと客の引越しを手伝ったり、“寄り道だらけな”『帝王』。いつどうやって夜の帝王のなるのだろう?そのへんが見どころなのだろうけど。なんだか遠そう。

今のところ、イケメン以外の出演者は知らない人ばかり。と思っていいたら、サッカーの先輩・清藤役で、“過去のイケメン”袴田吉彦を発見。この他にも、千原せいじや黒川芽以、津田寛治や安達祐実、木村一八 、竜雷太と、ドラマ中盤から後半にかけてキャストが充実するらしい。8月以降が期待大である。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)