writer : techinsight

讃岐の本場から。”うどん・ロボ讃岐職人”発進!

まさに逆転の発想だ。従来は隠していた製麺機を、これからは見せる製麺機へ。讃岐うどんの本場、香川県三豊市から、その名も「うどん・ロボ 讃岐職人」が登場した。

(さぬき麺機株式会社HPより)


これは、製麺機の製造・販売から麺ビジネスのコンサルティングまでを手掛ける、香川・三豊市のさぬき麺機株式会社が開発したもの。讃岐うどんの本場で培われたノウハウが詰め込まれた製麺ロボットで、見せることを前提にしたうどん製麺機としては日本初の製品となる。

従来、手打ちうどん・そば店において、「手打ち麺」を前面に押し出すには、手打ち職人の存在を知らせたり、実際にお客の前で手打ちの実演を行うなどといったアピールが必要であった。

しかし、近年は製麺機械の性能向上により、機械によってプロの職人に勝るとも劣らない高品質のうどんが大量に、かつ均等な品質で作れるようになった。実際の所、本場・讃岐のうどん店の90%が現在は製麺機を使用しているという。

これまで、「手打ち麺」と言えば人間の手により作られるものというのが一般的であったため、機械による製麺はどちらかと言えば「隠しておきたい」部分であった。しかし、実際の品質が人の手打ちに劣らないということは、それだけ製麺機の品質が高いということでもあり、わが国の優れた技術として堂々と誇るべき部分なのだ。

そこで登場したのがさぬき麺機株式会社が開発した「見せる麺機」こと「うどん・ロボ 讃岐職人」である。麺生地をセットすると、足踏み、手打ち、包丁切り工程が一目瞭然に見渡す事ができ、目の前に包丁切りされたうどんが連続的に出来上がってくる。

製麺能力は時間当たり700食で、少量から多量まで自在に製麺できる。麺生地をセットするだけで、後は全自動。機械操作は液晶タッチパネル使用で、誰にでも簡単に操作できるようになっている。さらに、この「うどん・ロボ」は、麺の太さや厚さをデジタルで表示し、微調整も可能なのだ。包丁切りには乱切り装置も付いており、より本物らしさと手作り感を出すことができるようになっている。

伝統の手打ちうどんと最新鋭のハイテクマシーンの見事な融合は、飲食業関係者だけでなく全国民必見だ。この「うどん・ロボ」は今月9日から12日まで東京ビッグサイトで開催される「FOOMA JAPAN 2009国際食品工業展」にて発表および展示される。また、関西方面では今月16日から18日にインテックス大阪にて「関西うどん・そば・ラーメン産業展2009」で展示される。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)