西ケープ州サマーセットウェストのハイウェイで、警察がある車を停止させたところ、大量のアワビを発見、逮捕されるという事件があった。

警察が車を停止させた目的は、単に車のテールランプが壊れていたため。これぐらいだと、罰金を払っておしまいとなるところだった。ところが、車には大量のアワビが積まれており、さらに黒いゴミ袋の中には１５２個のアワビが隠されていた。車に乗っていた中国人２人は逮捕された。

ケープタウン周辺の海洋では日本のアワビよりも小ぶりのアワビが獲れる。アワビやロブスターを獲るにはライセンスを必要とするが、密猟が後を絶えない。特に中国人にとっては、ケープ湾岸の乾燥アワビが中国で高く取引されるということで、多くの密猟者が毎年逮捕されている。今回のケースではおよそ５０万ランド（およそ６００万円）相当のアワビが発見されている。

昨年の１１月には南アフリカ人と２人の中国人が３２，７００個のアワビ（７５０万ランド：およそ９千万円）不法所持で逮捕されている。また今年の４月にはANC政党の職員が２，４００個のアワビを車に隠していたのを発見され逮捕され、裁判中だ。

なんにせよ、微罪だと思っていた警察にとって思いがけない手柄だったにちがいない。
（TechinsightJapan編集部　近藤仁美）